平成9年度[第1回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

デジタルアート〔インタラクティブ〕部門

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優秀賞

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http://www.imagedive.co.jp/

作者: 長藤 寛和

(日本)

贈賞理由

作品を展示するためだけのホームページが多いなかにあって、インタラクティブ性を有しながらも、反応の快適性が失われないようにする工夫がなされている点が評価された。動きをともなった美しいタイポグラフィ(文字組み技術)と明快なインタフェースは、ネットワークならではの作品である。

作者プロフィール

image dive (山崎 理+長藤 寛和)

image dive (山崎 理+長藤 寛和)

やまざき おさむ(写真左)
グラフィックデザイナー/フォトグラファー
1971年千葉県生まれ。千葉大学教育学部卒業。有限会社イメージダイブ代表。
ながふじ かんわ(写真右)
グラフィックデザイナー
1974年福岡県生まれ。千葉工業大学工学部デザイン科卒業。

Winner's Interview

──早速お二人の創作の背景をお聞きしたいと思います。まず山崎さんは、特に影響を受けた写真家はいますか。

山崎:私の家は祖父の代からカメラが好きで、それでまあ、気がついたらカメラを持っていたと。写真雑誌なんかもいつもその辺に転がっていましたね。ですから何かの作品に影響されて始めたという感じではないです。

──いくつか作品を見て、マン・レイがお好きなのではないかと感じたんですが。

山崎:学生の頃、彼の作品展を見に行きましたね。新しい表現を追求した写真家です。私も写真というよりは絵画的な作り方をすると思うので、そういった意味では近いものがあるのかもしれません。

──Photoshopを使い始める前は、撮ったものを処理するということはなかったんですか。

山崎:暗室処理はたくさんやりましたね。その頃はほとんどそこに重点を置いてました。だから絵なんですね。ただ銀塩だと、どうしても限界がある。そういう時にPhotoshopに出会ったんです。

──画家では好きな人はいますか。

山崎:中学~高校はダリやアンディ・ウォーホールとか。大学くらいからは竹内栖鳳が好きでした。

──では長藤さんが、山崎さんの写真を最初に見た印象は?

長藤:いやあ、凄かったですよ。僕が写真の世界を知らなかったこともありますが。

山崎:お互いそうなんです。私も彼の作る「グラフィックデザイン」の世界はそれまで知らなかった。新鮮でした。

長藤:自分の大学の友人達にないものを彼は持っていたわけです。一緒に仕事をするのであれば、まったく畑の違う人と組んだ方が、刺激し合えるのかなと。

山崎:まったく違うわけでもないですが(笑)。

──ところで長藤さんのデザインは、すごく端正ですよね。影響を受けたデザイナーはどんな人でしょう。

長藤:あまり意識しないんですよ。中学生の頃は落書きでよくロゴを描いていたんですね(笑)。例えば自分の名前をモチーフにしたりして。そういうのからデザインに興味が出てきたんです。「端正」と言われても、いまいち自分ではよくわからないんですが(笑)、シンプルなものが好きではありますね。

──長藤さんが、初めてインターネットに触れたのはいつ頃ですか。

長藤:学生のときにパソコンを買ってから1年後…95年くらいかな。

──Flashに初めて触れたのはいつ頃ですか。

長藤:大学4年の頃にデザイン会社でアルバイトをしていて、そこの先輩が「フューチャースプラッシュ」と言う面白いソフトがあると教えてくれたんです。アプリケーションがダウンロードできたので、すぐサンプルを作ってその日のうちにハマりました。

山崎:僕にとってのPhotoshopの衝撃を、彼はフューチャースプラッシュで感じたんですよ。

──動きがエレガントですよね。

長藤:リズム感は大切にしようと思ってます。

──音楽は、どういうものが好きなんですか。

長藤:流行りのものからクラシックまで。テクノやジャズも聴きます。

山崎:私は坂本龍一が好きで、ずっと聴いています。

──『motion dive』はどういう経緯でやられたんですか。

長藤:あれは、我々がVJをやるっていう企画があったんです。

山崎:当時VJは、ビデオデッキを何台も積み上げてスイッチャーで切り替えるという手法でした。それをパソコンのアプリケーションで置き換えられないかという発想で開発が始まりました。

──インターフェイスを設計するときは、もちろんお二人で相談するんでしょうね。

山崎:ソフトの設計は二人だけではできないので、プログラマーも含めて綿密に詰めていきます。バージョン2のときはとても細かくやりましたね。

──その頃は、同時並行的にWebサイトのお仕事をしていたんですか。

山崎:『motion dive 2』 の開発がヤマを越えた頃、ちょうど映画ファイナルファンタジー(以下FF)の制作が始まりました。平日は映画の制作、休日は『motion dive』 。

長藤:映画はハワイで制作したんですが、部屋は真っ暗なんですよ。せっかくの景色なのに、仕事中は海も空も見えない(笑)。しかもマシンを冷やすためにクーラーがガンガンに利いていて、毛布を被って仕事してる人もいるくらい。

──FFの制作で特筆すべき点というと?

山崎:Flashを使ったことでしょうね。我々が担当したのはホログラフィー内部のアニメーションなんですが、2次元の文字やグラフの映像なので、Flashが適していたんです。書き出したムービーファイルを3Dの担当に渡して「アニメーションマッピング」する。

──苦労した点というのはありますか。

長藤:やはり映画の世界観に慣れるのに時間が掛かりました。半年間くらいは、しっくりOKが出るものが出来ませんでした。

──今のイメージダイブのサイトは、美しいだけでなく、機能的に優れたインターフェイスですよね。

長藤:操作していく上でのルール、つまり「これがボタンである」と認識させるための共通事項、それをできるだけ少なくしようと心がけています。ルールが増えるとユーザーが覚えなければならないことが増える。スポーツや遊びと同じです。より多くの人に使いやすいものであるためには、ルールが少ない方がいい。

──ビジュアルの美しさとインターフェイスのわかりやすさは、切り離せないということですか。

山崎:デザインをする上で一番大事なことは「目的は何か」です。弊社のサイトの場合、一番の目的は「見ていただく」ことですから、そのためのインターフェイスはなるべくわかりやすくなければならない。だったらメニューの文字をもっと大きくして日本語にした方がいいのです。今のメニューは決して見やすいとは言えません。見た目とのバランスをとりながら、可能な限り「融合」できるように考えています。

長藤:それはWebサイトに限らず、すべてにおいてそうですね。

──今後の展開について、何か温めているものはあれば教えて下さい。

山崎:こちらから企画を提案して発信するものをやりたいですね。

長藤:今までとは違うことは何でもやりたい。

──それはWebコンテンツですか。

長藤:いや、Webではないです。例えば、この部屋にあるもの全部をデザインしたい。

──インテリアもプロダクトも、インターフェイスデザインの側面がありますよね。

山崎:そうですね。使い易く、かつ美しいように。いつも同じ考えです。

Works image dive site 1997 『image dive site
  motion dive 1.5 1998 『motion dive 1.5
  Adam et Rope 1998 『Adam et Rope
  image dive extra 1998 『image dive extra
  Final Fantasy 1999 『Final Fantasy
  motion dive 2 1999 『motion dive 2
  Adam et Rope 1999 『Adam et Rope
  Play Online.com 2000 『Play Online.com
  Final Fantasy site 2001 『Final Fantasy site
  Final Fantasy パンフレット 2001 『Final Fantasy パンフレット
  motion dive 3 2001 『motion dive 3
  Adam et Rope 2001 『Adam et Rope
  extride ロゴ/CI 2002 『extride ロゴ/CI
  ZICUE site 2002 『ZICUE site』 http://www.zicue.com
  Quniee site 2002 『Quniee site』 http://www.quniee.com
  新約聖剣伝説 site 2003 『新約聖剣伝説 site』
My Favorites tool 長藤:KOKUYO Campus wide NOTEBOOK、 ワコム intuos4Dマウス、 PowerBook G4 12inch
山崎:Nikon F4S、 Nikon D100/
  artist 長藤:なし
山崎:坂本龍一、 竹内栖鳳
  resource 二人とも特になし
  others 長藤:なし
山崎:車好き

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