平成14年度[第6回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

マンガ部門

大掴源氏物語 まろ、ん?
© Yoshihiro Koizumi, GENTOSHA 2002
優秀賞

大掴源氏物語 まろ、ん?

青年・一般マンガ

作者: 小泉 吉宏

(日本)

作者プロフィール

小泉 吉宏

1953年生まれ。 武蔵野美術大学卒業。 広告代理店、フリーランスのCMディレクターを経て、1993年描き下ろしマンガエッセイ『ブッタとシッタカブッタ』(メディアファクトリー)で作家デビュー。 『ブッタとシッタカブッタ3 なぁんでもないよ』で文藝春秋漫画賞受賞。 主な作品に絵本『コブタの気持ちもわかってよ』(幻冬舎)、『戦争で死んだ兵士のこと』(メディアファクトリー)、掌篇小説集『四月天才』(文藝春秋)他。

受賞コメント

軽い気持ちで始めた『源氏物語』の仕事でしたが、描いていくうちに魅力にのめり込み、たくさんの人に、それを丁寧に伝えたくなりました。 他の仕事もしないで実制作に三年もかかり、これほど長い時間を描き下ろしにかけることは、もう二度とできないでしょう。 評価していただき、嬉しいかぎりです。 読者の方々からの手紙とこの賞で、報われた気持ちです。

贈賞理由

なるほど『源氏物語』とは、「こういうおはなしだったのかー」と、目からうろこの気持ちのいいショックを与える知的でユーモア豊かなマンガ界異色の収穫。 これまでも『源氏物語』はマンガ化されてきたが、この作品では登場人物をあえて美男美女にせず、むしろ一種記号化することで、当時の政治社会的背景や、時代考証・風俗をも対等に取り上げ、源氏世界の厚みを無理なく示すことに成功している。 独自の作画スタイルと構成が、対象との絶妙な距離を生み、逆に時代に通じる登場人物たちの人間味を感じさせる。 単なるダイジェストを超えた深味を持ち、読み出せばたちまち惹きこまれる魅力がある。

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