平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

マンガ部門

なぜ博士は怒っているのか
© Isao Ikegaya/東京書籍
奨励賞

なぜ博士は
怒っているのか

一コマ漫画[東京書籍]

作者: 池谷 伊佐夫

(日本)

作者プロフィール

池谷 伊佐夫

1951年生まれ。 広告代理店のデザイナーを経てフリーのイラストレーターとなる。 カートゥーンにイラストの画風をくわえたユーモアイラストの分野をめざしている。 主な受賞歴は、読売国際漫画大賞/優秀賞、黒潮マンガ大賞/大賞、オホーツク国際漫画大賞/入選、那須良輔風刺漫画大賞/大賞、中日マンガ大賞/秀作、ほか。 著書に『東京古書店グラフィティ』『三都古書店グラフィティ』『書物の達人』(いずれも東京書籍)などがある。

受賞コメント

マンガといえばコミックというのが日本の通念でしょう。 事実、コミックは大衆の多くに支持されており、受賞作もコミックの方が圧倒的にカートゥーンより優勢なのが現状です。 拙著はユーモアイラスト入りのエッセイと考えていたので、入賞には驚きました。 まるでバリー・ボンズやマイケル・ジョーダンのような巨人の中に、むりやりわりこませてもらった小男のような心境です。

贈賞理由

作者自らが、この本の中でいみじくも言っている。 この本はささやかなユーモアの実例とささやかなユーモアについての考察である。 天地をひっくり返す超ド級ナンセンスもなければ、思わず「ははあ、参りました」と土下座してしまう痛烈な諷刺もない。 細かい描写までを丹念に一枚一枚仕上げられた絵とそれに付けられた一枚一枚に対する愛情たっぷりな文が、お茶とせんべいのように実にいい雰囲気をかもしだしている。 ささやかな至福の時。 おばあちゃんの「フェースペイント」やカップの「ダンス」に向う作者の視線に嬉しくなってしまう。