平成16年度[第8回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

マンガ部門

魔女
© 五十嵐大介/小学館 IKKI
優秀賞

魔女

ストーリーマンガ

作者: 五十嵐 大介

(日本)

作者プロフィール

五十嵐 大介

五十嵐 大介

4月2日生まれ、埼玉県出身。多摩美術大学卒業後、1993年『お囃子が聞こえる日』で四季大賞を受賞し、デビュー。現在は「月刊IKKI」(小学館)にて『魔女』をシリーズ連載、『月刊アフタヌーン』(講談社)にて『リトル・フォレスト』を連載中。既刊単行本は他に、『そらトびタマシイ』(講談社)、『はなしっぱなし』(河出書房新社)。

受賞コメント

この度の受賞を、本人以上に喜んでくれる多くの人達に支えられ、助けられながら描いております。いつも本当に有難うございます。これからもよろしくお願いします。

贈賞理由

かつて主都のバザールで少女の一途な思いを足蹴にされた深い恨み呪いが、その少女を強大な力を持つ「魔女」に変え、30年の後、男の住むバザールにひっそりと戻ってくる。古い街並、そこに生きる人々、幼い子どもから老婆、動物たちに至るまで、一人ひとりが存在感があるし、1コマ1コマが絵画としても見事であり、他の短編連作もそれぞれの世界を巧みにして、繊細な筆致で五十嵐氏の幻想的な世界を織り上げている。

11のQ&A

Q1
初めて「創作」を意識した時に、表現手法として使用した道具は何ですか?
A1
選んだということではなくて、そのときたまたま手にしていたのが水彩絵の具でした。
Q2
それは何歳の時で、何を創作しましたか?
A2
小学5年生の写生大会のとき。それまでは目に見えるもの、頭に浮かぶものをそのまま紙に写していたのですが、このとき初めて「演出」を意識しました。
Q3
今までの作品を通して、共通して持ち続けている理念やテーマは何ですか?
A3
立っている場所、見る角度によって世界は違ってみえるということ。
Q4
「テクノロジーとの接点」を感じる時は? また、メディアアートとアートの共通点/相違点は?
A4
原稿を受け取りに来た宅配便のお兄さんが、手に持った機械でピッピッとやったときに「ハイテクだ!」と思いました。
Q5
現在使用している創作ツールは、自分の作品にどんな表現をもたらしましたか?
A5
自分が使いやすい道具を探しています。
Q6
自身のテーマおよびメディアアートは、時代と共に変わっていくと思いますか?
A6
テーマに迫る方法は、時代よりも私自身の変化と共に変わっていくと思います。
Q7
最も得意とする表現方法は? また、作品が社会に与える影響はどうあると思いますか?
A7
「絵にモノいわす」ことを目指しています。ちょっと違う視点で見ることができれば嬉しい。
Q8
座右の銘は?
A8
「分かれ道で迷ったらより困難な道を選べ」 正確な言葉は忘れてしまいましたが、岡本太郎氏がそのような意味のことをおっしゃっていたそうです。
Q9
どんなときにインスピレーションを感じることが多いですか?
A9
どのような状況であれ、集中力が高まっているとき。
Q10
今後の活動展開についてのビジョンは?
A10
楽しくありたいと思います。
Q11
あなたが影響を受けたモノ、ひとは?
A11
『となりのトトロ』(宮崎駿監督)
流れる水の透明感や温度、季節によって変わる光などを表現しようとしていて、アニメやマンガでもそういうことに取り組んでいいんだと気づきました。

西表島へ行ったこと
世界は一瞬一瞬が奇跡の積み重ねであることを思い出させてくれました。そして自分もその瞬間に参加していることを教えられました。

田んぼをつくったこと
敬愛する人たちと一緒に過ごした数年間、心が少しだけやわらかくなって、ふくらんだ気がします。

マンガを描いていること
あたり前ですが、描いていなければこんなにもマンガについて考えたり、悩んだりはしないと思うので。

以前毎日のように通っていた近所の森の移ろいゆく美しさ
はじめはただ1人になりたいだけでしたが、長く見続けることによって“場”とのコミュニケーションが生まれました。

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