文化庁長官/河合 隼雄
文化庁メディア芸術祭は,平成9年度から開催され,今回で第8回目を迎えます。
日本のメディア芸術は海外における評価も高く、我が国の文化芸術の活性化を促す重要な分野のひとつであり、本芸術祭への応募者も国際色豊かになってきております。
文化庁では、メディア芸術の振興を図るため、本芸術祭を開催するとともに、メディア芸術作品の制作・上映などへの支援、海外発信への支援、優れたメディア芸術の制作者の育成などを積極的に進めています。
本年2005年は、日韓国交正常化40周年の記念すべき年にあたり、「日韓友情年2005」として、両国では様々な交流事業が行われます。本芸術祭では、韓国文化観光部と共催で、韓国文化コンテンツ振興院(KOCCA)の主管により、韓国の優れたメディア芸術作品の展示も同時に行うこととなりました。今後これを契機に日韓のメディア芸術分野での交流が一層促進されることを期待しております。
この芸術祭の第1回目の来場者数は約2,000人でしたが、昨年度は初めて3万人を超えるなど、その評価は年々高まってきております。
本年度も様々なイベントを展開いたしますので、昨年度以上に多くの方々にご来場いただき、優れたメディア芸術作品を体験していただければ幸いです。
おわりに、本年度の文化庁メディア芸術祭の開催に際して、ご支援、ご協力いただきました皆様方に、心から厚く御礼を申し上げます。
CG-ARTS協会理事長/永田 圭司
アーティストやクリエイターの皆さんに接すると、分野が違えども作品に対する情熱は同じであることを感じます。また、私たち鑑賞する側にしても、作品がどの分野であるかということよりも、優れた作品を鑑賞したいということに尽きるのではないでしょうか。
一般的に“メディアアート”は、デジタル技術などを駆使した現代美術の一ジャンルを指しますが、海外では芸術とエンターテインメントを別のものとして捉える意識が強く残っているので、メディアアートといった新しい分野でさえもエンターテインメント作品をその範疇に入れないことが多いようです。
それに対して「文化庁メディア芸術祭」は、一般的なメディアアートに加え、ゲームやアニメ、そしてマンガといったエンターテインメント分野も含めた形で“メディア芸術”を定義付けており、募集部門もそれに対応させています。
エンターテインメント的なアートや、アート的なエンターテインメントが日本で数多く生まれ、世界に広がっています。そのような既存の枠組みを超えた作品を積極的に評価している文化庁メディア芸術祭は世界的にも希有な存在です。海外からの応募が増えていることもそのような理由によるのではないかと思います。グローバル化が進む現在、独自の評価軸を持つことは重要ですが、文化庁メディア芸術祭はアートとエンターテインメントの垣根を超えた新たな領域を形成し、世界的にもユニークな評価軸を確立しようとしています。
また、CG-ARTS協会が主催している「学生CGコンテスト」は今年記念すべき第10回目を迎えました。若い才能の発掘に注力してきましたが、応募者の幅も広がり、受賞作品のクオリティーは驚くほど高くなっています。日本の未来のメディア芸術を担う若人達の作品も是非ご覧ください。
![平成16年度[第8回]文化庁メディア芸術祭 平成16年度[第8回]文化庁メディア芸術祭](/festival/images/no08.gif)



