
Juan Carlos Ospina GONZALEZ
フアン・カルロス・オスピナ・ゴンザレス。コロンビア、サンタマルタ生まれ。ボゴタのUJTLでグラフィック・デザインを学び、広告代理店Ogilvyに勤務。現在は、ベネトン・アートスクールのFABRICAのインタラクティブ科に所属し、上司のジョークを言いながらゲームや玩具を制作している。
私はたくさんの人々に遊んでもらえるものをつくるのが好きなのですが、それにはインターネット上が最適な場所です。『Flipbook!』では、「人々が楽しめる普遍的な遊び道具であると同時に人それぞれの個性を出すことのできるもの」というアイデアを形にしてみました。これは「簡単だがうまくなるのはむずかしい」ゲームで、倒す相手は自分自身であり、完成作品はみんなで共有することができます。遊んでくださった皆さんに心から感謝します。
誰にでもわかるきわめてシンプルなアイデアで、用意されている作画ツールを使って自分の描いたパラパラマンガ(フレームアニメーション)をその場で世界に向けてネット上にアップするしくみ。世界中の人々が参加しているので、審査当初は11万作品であったものが、最終審査では14万作品に増えていた。お手軽なしくみが、世界中からの参加を可能にしているのであろう。今後、展示会でも多くの人々が参加して、作品を充実させてくれることを期待している。
初めて「創作」したのは何歳でしたか? またどんな道具を使って、どんなものを創作しましたか?
子どものころはよく日本の教育番組やアニメを見ていて、外に遊びに行かない私を両親が心配するほどでした。高校生になるとマンガのようなものをノートに何冊も描いていて、18歳になるころには真剣にマンガ家・イラストレーターになることを考えていました。そしてグラフィック・デザインの学校に入るとオリジナルの作品を描きはじめました。楽しかった!
現在使用している創作ツールはどのようなものですか? また、そのツールを選んだ理由をお書きください。
私がツールとするものは、依然としてインターネットです。率直に言って、インターネットは長い間に人類が発明したもののなかで他に類を見ない、最も強力なものだと思います。ハイパーリンクは私にとって新しい乗り物のハンドルか、あるいは火の発明みたいなものです。そして使用するツールは時代につれて変化しています。最初はノートパッドで製作をはじめました。そしてDreamweaverや FrontPageのようなWeb作成ツールを知りましたが、その後ふたたびテキストベースのエディタに戻りました。またFlashの使い方を独学で学び、PHPとMySQLなども覚えました。ツールは何をするかによって違いますが、このうちのいくつかは無料で提供されており、誰でも学び、使用することができます。説明書は詳しく、学びやすいものです。毎日一緒に学ぶ人たちのコミュニティもあります。必要なのは、学びたいという意欲をもつことだけです。教育がこんなにも容易だったことは、いまだかつてありませんでした。
あなたが思い描く「夢の創作ツール」とは?
ツールに関するかぎり、現在でも非常によく整っていると思います。コンピュータがあり、私の頭脳があり、山ほどのソフトウェアのパッケージとインターネットのコネクションがある。そうですね、あとはクレージーな実験がたくさんできる、私自身のサーバでいっぱいの部屋があるといいかもしれません。私の理想は世界の隅々までインターネットでつながって、Webに対するいかなる管理も、フィルタリングも、検閲や規制もなくなることです。そうなったら私たちは、新しい世界をオンライン上につくり出すことができるかもしれません。物理的なかたちをもたず、すべての限界、つまり現実世界の限界や制約から解き放たれた、存在のひとつのかたちを。
これまでの作品に共通するテーマはありますか? あるとしたら、そのテーマとはどういったものですか?
多くの人々が遊べるシステムを作るのが好きなので、できればそういった人々が遊んでいる過程で何かを学びとり、それを私に教えてくれればいいと思っています。
作品をつくるうえで最も苦労する部分、またはこだわる部分はどこですか?
最も難しいのは、プレイヤーをシステムを通して正確に導くところだと思います。遊びかたを習得するのは簡単で短時間でありながら、コントロールできるようになるにはある程度のレベルが必要になるからです。ユーザのためにどの判断をしておくか、どの判断を任せるかは微妙なバランスです。
自分の作品が「メディア芸術」だと意識したことはありますか。また「メディア芸術」は既存の「芸術」と比べて、どんな違いがあると思いますか?
私はFABRICAに来るまでメディア・アートについてよく知りませんでした。アンディ・キャメロンや部署で働くみんなと出会い、人々をシステムと相互に交流させること、そして彼らのインプットと経験を含めて、彼らをアプリケーションの一部とすることは、それ自体がアートであるということに気づいたのです。そういった意味で、自分の作品を“アート”であると考えはじめました。芸術論に詳しいわけではありませんが、新しいメディア・アートと伝統的なアートの間に多くの違いがあることは明らかです。伝統的なアートでは、アーティストは作品を制作し、作品は物理的なスペースに置かれ、私たちはそれを見て作者からのメッセージを考えます。作品は消費するものとしてのみ、その場に存在するのです。一方、新しいメディア・アートにおいては、鑑賞者である私たちがシステム、インタラクション、経験を創造します。作品は永遠に完成しません。なぜなら誰か別の人が入ってきてその作品に触れるたびに新しいかたちを与えるからです。鑑賞者はもはや単なる消費者ではありません。彼らもまたクリエーターなのです。
アーティストとして、いつもどのような姿勢(スタンス、または観点)で作品を制作していますか?
自分の作品は、たいていは一握りの人々がもつかもしれない問題意識からはじまっており、そういった人々がどうすればその意識をお互いに分かち合い、影響し合えるようになるかを考えます。彼らのために何事かを解決しようとするのではなく、彼らが一緒になって解決に向かっていけるような、賢い方法を見つけようとしているのです。それ以外では、私はただ、自分の考えを率直に話したいと思っているだけです。またそれだけでなく、ほかの人々が私の意見を理解して、それと相互に影響しあい、経験し、最後はいかに私が間違っているかを教えてくれる、そんな方法も考えています。これもまた、ためになるのです。
座右の銘は?
座右の銘はもっていないと思っていますが、昔、雑誌『WIRED』で読んだ「私たちはWebだ」という言葉がすごく好きです。
どんなときにインスピレーションを感じることが多いですか?
みんなで一緒に物事に取り組むことによって簡単に解決された、昔の問題を眺めているとき。
今後の活動展開について、どのようなビジョンを持っていますか?
まず、優れたシステムをつくることについてもっと学びたいと思います。そして、テクノロジーを用いていかに古いシステムを壊すかを学びたいです。私は人々が最先端に来られるように、そしてそのためにテクノロジーを利用できるようにしたいのです。そうすることによって、ほかの人が蓄積した知識を享受し続けたいと思っています。
あなたが影響を受けたモノ、ひとは?
・インターネット
最初のホームページを作成してから、私がインターネットについて知ったことのすべては、それが大きな影響力をもっているということに尽きます。私が消費してきた、またほかの人と分かち合ってきた情報の断片は決して留まることなく、常に何か新しいものが現れ、いつも何か新しく学ぶことがあり、それらは多すぎるほどなのです。
・FABRICA
私が所属するFABRICAのインタラクティブ科は、あらゆる物事について私が考え、そしてそれが私にとって何を意味するのかを明らかにするうえで、とても役に立ちました。
最初のホームページを作成してから、私がインターネットについて知ったことのすべては、それが大きな影響力をもっているということに尽きます。私が消費してきた、またほかの人と分かち合ってきた情報の断片は決して留まることなく、常に何か新しいものが現れ、いつも何か新しく学ぶことがあり、それらは多すぎるほどなのです。
・FABRICA
私が所属するFABRICAのインタラクティブ科は、あらゆる物事について私が考え、そしてそれが私にとって何を意味するのかを明らかにするうえで、とても役に立ちました。
![平成17年度[第9回]文化庁メディア芸術祭 平成17年度[第9回]文化庁メディア芸術祭](/festival/images/no09.gif)
![平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品 平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品](/festival/images/h1_jusyousakuhin2005.gif)








