平成18年度[第10回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

アート部門

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© johannareich
優秀賞

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インスタレーション

作者: Johanna REICH(Director)

(ドイツ)

MOVIE

※動作環境に関してはこちら

作者プロフィール

Johanna REICH

Johanna REICH

1977年ドイツ、ミンデン生まれ。ミュンスター美術大学、バルセロナとハンブルグのアカデミーで学ぶ。複数の受賞歴をもち、近年はイスタンブール、バルセロナ、ルクセンブルグなどでアート・プログラムに参加し、ビデオとサウンドを使ったインスタレーション作品を制作。ケルン在住。
SPECIAL INTERVIEW

受賞コメント

賞をいただき、私の作品が日本で初めて展示されることをうれしく思います。この作品では、若い女性がカメラと観客に向かってボクシングをしています。この仮想的な戦いのなか、女性と男性が同じ言葉を別の言語で話す声が聞こえます。「この風潮は変わらない、少しずつわかってきた、この風潮は変わらない」。白黒の画面に鮮やかなあざが現れ戦いの傷痕を残す。詩的な戦い。現代的な技術と昔風の白黒映像を組み合わせて独特の雰囲気を出し、観る者の感性に訴えるように仕上げました。

贈賞理由

最初のシーンが印象的である。こちらに向かって挑むように大きな瞳をみすえた若い女性の白い顔の眼のまわりや唇の脇に、はなびらのように鮮やかな痣が浮かびあがっている。彼女は世界を吸いとるように情報化しようとするデジタルカメラに向けて果敢なボクシングの攻撃を行なっている。シンプルだが力強いメッセージ。メディアにおける戦いは果てることがない、バーチャリティの中で彼女は確実にダメージを受け、それでも起きあがってくる。パフォーマティビティの美しい作品。

11のQ&A

Q1
初めて「創作」したのは何歳でしたか? またどんな道具を使って、どんなものを創作しましたか?
A1
3、4歳の頃に、雪で「彫像」をつくったのを覚えています。その時、物質が何か現実の物に変化していく不思議さを感じました。
Q2
現在使用している創作ツールはどのようなものですか? また、そのツールを選んだ理由をお書きください。
A2
現在はビデオ映像とパフォーマンスを使った作品に取りくんでいます。ビデオを選んだのは、私の興味の中心である、映像と音の組みあわせを実現できるメディアだからです。
Q3
あなたが思い描く「夢の創作ツール」とは?
A3
私の夢の創作ツールは、頭に埋めこんで、自分の夢や思考を記録できるカメラです。もしそういうものがあれば、他の人と頭のカメラを交換してみたいです。
Q4
これまでの作品に共通するテーマはありますか? あるとしたら、そのテーマとはどういったものですか?
A4
私のメインテーマは、世の中の奇妙さが人間の内なる感情と情緒にどのように影響するかを研究することです。それを、最近の主流になっているような映像とは対照的な、無声映像で表現したいです。
Q5
作品をつくるうえで最も苦労する部分、またはこだわる部分はどこですか?
A5
最も苦労するのは、最終的な仕上げの前に自分自身の作品を見直すときです。
自分の作品を完全な第三者の視点で評価するは難しいですね。
Q6
自分の作品が「メディア芸術」だと意識したことはありますか。また「メディア芸術」は既存の「芸術」と比べて、どんな違いがあると思いますか?
A6
私は伝統的な芸術とメディア芸術の両方に興味があります。
現代芸術の作品は瞑想的であり、自己完結していると思います。メディア芸術はデジタル・テクノロジーを使い、それゆえにインタラクティブであったり、未完成であり得たり、研究のための資料になり得るのです。私は2つの芸術の交点に居たいと思っています。挑戦し、探求するためにはメディア芸術の自由さが便利ですが、最新のテクノロジーにのめり込み過ぎると、芸術が持つ明快さが失われてしまう危険があります。 そう考えると、もう一度現代芸術に取りくみたい気がします。
Q7
アーティストとして、いつもどのような姿勢(スタンス、または観点)で作品を制作していますか?
A7
日常生活の中にある、新しく詩的なイメージを発見することです。テクノロジーの発達した現代社会の中で悪戦苦闘する姿を、詩的なユーモアを持って映像にしたいです。
Q8
座右の銘は?
A8
自分が好きだと思えることをして、自分がしていることを愛する。
Q9
どんなときにインスピレーションを感じることが多いですか?
A9
作曲しているときや、外国を旅しているときにインスピレーションを感じます。
Q10
今後の活動展開について、どのようなビジョンを持っていますか?
A10
発展しつづけるこの世界を研究することです。
Q11
あなたが影響を受けたモノ、ひとは?
A11
私に深い影響を与えてくださったのは、大学の先生方、Paul ISENRATH先生、Wim WENDERS先生、Peter SCHUMBRUTZKI先生、Andreas KOPNICK先生です。また、先生方と同様に、スペインのバルセロナで過ごした時間は、私にとってかけがえのないものです。初めて外国で半年以上暮らしたこのときの体験は、私の考え方を大きく変えました。

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