平成18年度[第10回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

マンガ部門

よつばと!
© あずまきよひこ/よつばスタジオ
優秀賞

よつばと!

ストーリーマンガ

作者: あずま きよひこ

(日本)

作者プロフィール

あずま きよひこ

あずま きよひこ

1968年生まれ、兵庫県出身。代表作に『あずまんが大王』『よつばと!』などがある。『よつばと!』は現在も「月刊コミック電撃大王」にて連載中。

受賞コメント

このような賞をいただき大変うれしく思います。編集部、担当さん、スタジオの面々、支えてくださった皆さんに感謝します。ありがとうございました。

贈賞理由

年齢に関係なく読んでほしい作品である。目新しいテーマでも凝った画法や構成のテクニックを駆使しているわけでもないが、登場するキャラがすべていきいきと描かれていて爽快感があり、全体に優しさがある。ごくふつうの善良な人々の描き方は既存の技法であるが、この作品はその古さを感じさせず、「こういう描き方もあったか」と思わせるその清涼剤的な切り口は新鮮であり、大いに評価したい。マンガの表現に限界はないと感じさせる作品である。

11のQ&A

Q1
初めて「創作」したのは何歳でしたか? またどんな道具を使って、どんなものを創作しましたか?
A1
絵を描くのは保育園のころから好きでよく描いていたように思います。初めて漫画の形で描いたのは16歳くらいだったでしょうか。道具はいま使っているものと大差ありませんでした。できあがったものは創作と呼ぶのもおこがましい、ひどいものでしたが。
Q2
現在使用している創作ツールはどのようなものですか? また、そのツールを選んだ理由をお書きください。
A2
普通に市販されている原稿用紙、Gペン、丸ペン、インク等、ありふれた道具です。なんかカッコイイ、こだわりのペン軸とか欲しいです。
Q3
あなたが思い描く「夢の創作ツール」とは?
A3
ツールというと語弊がありますが、漫画の作画で重要なのがアシスタントです。ですから凄いアシスタントが欲しいですね。画力があるのは当然として、私がそのコマで何を求めているかを理解する能力が高いといいですね。「ぱぁーってした感じ」といえば「ぱぁーっ」とした感じの絵を描いてくれて。しかも「こういう手もあったか」とちょっとサプライズもあり。それでアルバイトというより、プロとして仕事をしてくれます。その上かわいくて面白い女の子なんです。
Q4
これまでの作品に共通するテーマはありますか? あるとしたら、そのテーマとはどういったものですか?
A4
まだ『あずまんが大王』と『よつばと!』くらいしかないのですが。生きたキャラクターを描くこと、でしょうか。アプローチの仕方は両作品で結構違いますが。
Q5
作品をつくるうえで最も苦労する部分、またはこだわる部分はどこですか?
A5
一番苦労するのはネーム(セリフ)。やりたくないくらいです。
こだわるのは、説明しやすいところでは画面のつくり方でしょうか。記号と写実のバランスとか。人物と背景が乖離(かいり)していなくて、キャラクターが「そこにいる」感じをどう描くか。漫画になりすぎないように描く感じといいますか。
Q6
自分の作品が「メディア芸術」だと意識したことはありますか。また「メディア芸術」は既存の「芸術」と比べて、どんな違いがあると思いますか?
A6
私の作品がメディア芸術だというのは、この度、賞を頂いて初めて意識しました。ですから「メディア芸術」がどのようなものか、考えたこともなかったのですが。
「芸術」は純粋に自分を表現することだと思っています。私の漫画は、読者におもしろがってもらえることも意識していますから、自分では芸術とは違うなぁと思っています。
Q7
アーティストとして、いつもどのような姿勢(スタンス、または観点)で作品を制作していますか?
A7
すべては漫画のために。散歩していても、映画をみていても、買い物をしていても、食べていても、ずっと頭に漫画のことを常駐させていること。そしてそれが最優先であることでしょうか。しかし実際は、常駐はさせられるんですが、最優先はときどき外れてしまっていて、甘いな、と反省するところです。アーティストより職人でありたいと思っています。
Q8
座右の銘は?
A8
特にありません。
Q9
どんなときにインスピレーションを感じることが多いですか?
A9
基本的にひらめくというより、考えてひねり出す感覚なのですが。ただ、頭の中に要素は十分あるんだけれど、どう関連づけて繋げていけばいいのかわからなくなったタイミングで、ベッドに横になると解答が見つかることはよくあるので、意識的にやっています。
Q10
今後の活動展開について、どのようなビジョンを持っていますか?
A10
漫画家でしかやっていけないと思うし、描くのを止めるのはなんとなく怖いので、描きつづけていくのだとは思います。展開してないですね。
Q11
あなたが影響を受けたモノ、ひとは?
A11
なんにでも影響されている気がするので、特にこれといったものを挙げるのは難しいです。さっき一緒にエレベーターに乗っていた子どもにも影響を受けました。
あえて言えば、里見英樹。私と一緒に「よつばスタジオ」をやっている人。一番私の漫画に罵詈雑言を浴びせる人です。

ページ上部へ戻る

Pick Up Archive 今こそ読みたい。これまでの記事をご紹介

中村 勇吾

巨匠インタビュー
中村 勇吾

ボツになるほど、引き出しが増えていくということですから...

トーチカ

作家インタビュー
トーチカ

作品をつくろうと思ってつくったものじゃないんです。始まりは...

竹宮 惠子

巨匠インタビュー
竹宮 惠子

スランプでも描くことをやめなかったことが、一番私を救ったと思う...

渋谷 慶一郎

コラム:データミュージアムは可能か? 渋谷 慶一郎

電子音楽とメディアアートの関係について考えてみると、その2つの...

押井 守

巨匠インタビュー
押井 守

実写であれ、アニメであれ、僕が一貫してやってきたことは...