平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

アニメーション部門

電脳コイル
© 磯光雄 / 徳間書店・電脳コイル製作委員会
優秀賞

電脳コイル

TVアニメーション

作者: 磯 光雄

(日本)

MOVIE

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作品概要

舞台は近未来202X年の大黒市。子どもたちの間では、電脳世界を楽しめるコンピューター“電脳メガネ”が大流行していた。そんな中、大黒市に転校してきた小此木優子(おこのぎゆうこ)は、不思議な出来事を次々と経験する。

作者プロフィール

磯 光雄

磯 光雄

1966年愛知県生まれ。スタジオ座円洞を経て現在フリー。『新世紀エヴァンゲリオン劇場版 Air』での戦闘シーン、TVアニメ『ラーゼフォン』15話でファンの支持を受ける。実写作品『KILL BILL』のアニメパートでも作画に参加。

受賞コメント

新しい風景のなかにも懐かしさが潜んでいると気づいたことがこの作品をつくる発端だったように思います。もともと今回の『電脳コイル』は立派な作品にするつもりはあまりなく、単純に楽しめる作品になったらいいなと思いながら制作しました。そのため、このような賞をいただけたのはとても意外でした。作品を支えてくれた多くの優秀なスタッフと共に受賞を喜びたいと思います。本当にありがとうございました。

贈賞理由

二次審査過程での得票数も高く、この作品に関しては、誰も入賞に異論を唱えなかった。「クゥ」がなければ大賞であったろうし、本作こそが本年度の大賞であるべきだという人もいるだろう。あるいは、後年にジャンル化してマスターピースとなるかもしれない。そんな“夢”を見させるところが、本作の価値だろう。ディティールが理解できなくても、子どもたちの暮らす世界の緊張、対立、欲望は理解できる。よくできたジュブナイルであることが、本作を“観やすい作品”にしている。よくよく考えれば、スタッフのアプローチはまさにその部分にあったのだろう。本作は「いつかの未来」を言っているのではなく、我々の暮らす「現在世界の孤独や絆」を描いている。 この種の物語を構想していたのは、本作のスタッフだけではあるまい。「やられた」と思った同業者は多いだろう。