平成19年度[第11回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

アート部門

Camera Lucida: Sonochemical Observatory
© Evelina Domnitch and Dmitry Gelfand
優秀賞

Camera Lucida: Sonochemical Observatory

インスタレーション

作者: Evelina DOMNITCH /
Dmitry GELFAND

(オランダ)

MOVIE

※動作環境に関してはこちら

作品概要

「音ルミッセンス」と呼ばれる現象を使って、見えないはずの音波を視覚化したインスタレーション作品。真暗な空間で水槽を見ると、音波の動きによって液体のなかで微細な泡が踊り、生物のように光る。

作者プロフィール

Evelina DOMNITCH
Dmitry GELFAND

Evelina DOMNITCH / Dmitry GELFAND

ドミニック:1971年ベラルーシ生まれ。ゲルファンド:1974年ロシア生まれ。1999年から2人は物理学や化学、コンピュータ・サイエンスを神秘的な哲学の実践と融合させた、知覚によるイマージョン環境を創造してきた。現在はアムステルダムで活動中。

受賞コメント

賞をいただいてうれしく思います! 日本で第一歩を踏み出した作品なので、一周して元の位置に戻ってきたようです。この作品が単なる幻想に過ぎないように思えていたとき、IAMASの当時の学長・坂根厳夫先生が目を留めてくださり、私たちの夢に命が吹き込まれました。私たちの研修プログラムが、第11回国際ソノケミストリー会議が名古屋で開催されたときに始まったことも幸運でした。その機会に、挑戦しがいのある研究を信じ、5年にわたる道なき道をいく研究を快く助けてくれた科学者たちに出会ったのです。

贈賞理由

薄暗い部屋の中で目が慣れてくるのを待つと、液体のなかで踊る微細な泡の生物的な動きがたち現れる。今まで見たこともない不思議で美しいその運動は高いテクノロジーに支えられている。そしてその静謐で瞑想的な空間は母胎内に浮かぶという人間の原初的な体験を思い出させ、見るものを深い精神世界にいざなう。あわせて人間の体内の大部分が水で構成されていることにも気づかせてくれるだろう。五感を刺激しさまざまなイメージが想起できる、最新技術とインスタレーション表現の絶妙なバランスでみごとな体験空間をつくっている。

8つの質問

Q1
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
A1
音波を目に見える形で表現する能力
Q2
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
A2
気体、液体、波動伝搬
Q3
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
A3
形而上学
Q4
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
A4
ごくわずかなために感知できない現象を、感覚の領域にもっていこうとする試み
Q5
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
A5
テクノロジーをつくることの方が好きです。それをできる限り気づかれないように使います。
Q6
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
A6
私たちの作品に最も近いのは、おそらくジェームズ・タレル(James TURRELL)ではないかと思います。
Q7
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
A7
微小重力と真空に近い環境を使った、宇宙空間での大規模な芸術作品
Q8
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
A8
私たちにとって創造的な行為とは、宇宙的な力との結合を可能にする進化的なものです。

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