平成19年度[第11回]文化庁メディア芸術祭
平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

アート部門

ISSEY MIYAKE A-POC INSIDE.
© 株式会社 イッセイ ミヤケ
優秀賞

ISSEY MIYAKE
A-POC INSIDE.

映像

作者: 佐藤 雅彦+ユーフラテス

(日本)

MOVIE

※動作環境に関してはこちら

作品概要

ISSEY MIYAKE による新ブランド「A-POC INSIDE」のプロモーション映像。認知科学の知見を用いて、黒地に白い点や文字だけの構成でファッションモデルたちのいきいきとした動きを表現している。

作者プロフィール

佐藤 雅彦

Photo: Takuji Okada

佐藤 雅彦

東京藝術大学大学院映像研究科教授、慶應義塾大学環境情報学部特別招聘教授。

ユーフラテス

ユーフラテス

慶応大学佐藤雅彦研究室の卒業生からなるクリエイティブグループ。2005年12月より活動を開始。

受賞コメント

この映像は、認知科学の知見を基に、人種の違いも関係なく、年齢も関係なく、人間だったら誰でも、あることが見えてしまう普遍的な表現を目標につくりました。画面には点と線しか映っていません。しかし、我々は、それだけの情報でモデルのしゃなりしゃなりとした歩きや画面の奥行きを感じざるをえないのです。これは、個人の恣意性を超えた、新しい表現なのです。

贈賞理由

ファッションショーでのモデルの動きが、白い点だけで表現されている。なぜモデルの動きに見えるのかといえば、この映像を見る側がモデルの動きを記憶しているからで、その記憶が白い点だけで引き出されることをこの映像が証明している。これは、映像表現を一方的に伝えるエンターテインメント性の強い作品とはまったく異なる手法である。つまり人の能力を前提に考えられた作品であり、受け取る側に立った本当のコミュニケーションのあり方を提案している優れた作品である。白い点が文字になり、点と点が線で結ばれ、その結びの関係性が刻々と変化する。このことがISSEY MIYAKEというブランドにA-POCの服作りの技術が入り込むことを意味し、しかもあらゆる関係性を試行することを表しているようにみえる。

8つの質問

Q1
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
A1
ISSEY MIYAKEの方から、新生ISSEY MIYAKEを象徴するデザインを依頼されました。そのときは、映像という考え方はなかったのですが、バイオロジカルモーションを使ったアニメーションで表現することを思いつき、こちらから提案しました。
Q2
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
A2
Adobe After Effects、Adobe Live Motion、Final Cut Studio Pro(Apple)、Xcode(Apple)、Autodesk Mayaなど。
Q3
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
A3
ISSEY MIYAKEが伝えたかった「A-POC INSIDE.」というメッセージを、簡潔に、かつ強く表現すること。
Q4
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
A4
新しく、強い表現であること。
Q5
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
A5
企画にとって、もっとも適した表現方法、メディアを考え出さなくてはいけないと思います。もし適したメディアが存在しなければ、新しいメディアからつくり上げなくてはいけない。
Q6
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
A6
一人にはしぼれません。
Q7
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
A7
見ていて興奮するもの。
Q8
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
A8
頭の中で思いついたおもしろいことを実体化させる作業。

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