作者自身がカメラに笑顔を向けたまま、自身の部屋を案内する。鑑賞者は、全編を通して笑顔のままで、まばたきもしない作者と向き合うこととなり、映像から目が離せなくなる。カメラと対象者の関係性を問う映像作品。

審査員の方々が私のユーモアのセンスを楽しんでくださったことを、とてもとてもうれしく思います。この作品は、毎日の生活の中で個人の完璧なイメージを維持することの不可能性がテーマです。この永遠の「スーパー・スマイル」は、鑑賞者の注意を避けることのできない方法で惹きつけています。文化庁メディア芸術祭で評価を得たのは、私にとってとても重要なことです。東京に行って皆さまにお目にかかるのを、とても楽しみにしています!
画面に目が釘づけになった。5分間近く一瞬たりともまばたきをせず我々を見つめる彼女の微笑には魂が奪われたように立ちすくむしかない。
鍛え抜かれたパフォーマンス? あるいはデジタル合成技術か?
しかしながらそんなことを議論するよりも、この作品が内包している多くのテーマに注目したい。この映像は作者自らが演じているのだが、見るものを不安にさせる奇妙な空気がつくられている。それは彼女がヨーロッパでのアジア人に対する眼差し、女性であること、コミュニケーションの問題、等を確信的に表現の武器として観客にナイフのように突きつけているからである。深い思慮をうながす怪作といえる。
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
まずはじめにイメージがあり、どうしてもその作品を実現したいと思いました。実現しないことには気になって夜も眠れません。
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
パフォーマンスとビデオ
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
ユーモアです。人々の笑顔やハッピーをつくりたい。また、CGといった映像技術は使わずに、加工せずにリアルなパフォーマンスでつくりたいです。
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
パーフェクトなイメージです。でもそれは不可能なことです。たとえば、写真でキレイなものは撮れますがそれは一瞬だからであって24時間続くわけではありません。だからこそ、パーフェクトなイメージがテーマにあります。
また、日常生活と自分、自分自身の身体を使って、他人との身体とのコミュニケーションをはかることです。
また、日常生活と自分、自分自身の身体を使って、他人との身体とのコミュニケーションをはかることです。
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
テクノロジーというよりも、私の場合はライブやパフォーマンスなので、人の注意を引きつけること、映像化することです。
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
ピピロッティ・リスト(PIPILOTTI RIST)
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
生活、世界、人間関係などをパフォーマンスで。
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
魔術師。なぜなら、作品が実際にできあがり、その作品を見た人たち、そして自分自身も驚いたからです。
![平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品 平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品](/festival/images/h1_jusyousakuhin2007.gif)









