野球、テニス、ボクシングなどよく知られているスポーツを題材にしたゲーム作品。各スポーツの動き、楽しめるポイントを描き出し、Wiiリモコンによる直感的な操作を実現している。国籍、年齢を問わず、地球規模で広まったWiiを代表する作品といえる。

「Wii Sports」開発チーム代表 太田 敬三
1969年生まれ、東京都出身。千葉工業大学工業経営学専攻。任天堂では『ウエーブレース64』や『F-ZERO X』のプログラム経験をもち、現在も技術的なアイデアを含めたゲーム開発を行なっている。
5つのスポーツ(テニス・ベースボール・ボウリング・ゴルフ・ボクシング)の楽しい要素を集めたスポーツゲームで、Wiiの立ち上げに深く関わることとなりました。Wiiリモコンを使った直感的な遊びは、老若男女問わず楽しい時間を共有することが可能です。このソフトは社内各部署の力が込められていますので、今回の受賞は本当に多くのスタッフが喜んでいると思います。これを糧にこれからも頑張ります。ありがとうございました。
エンターテインメント部門の大賞は、審査委員の満場一致で比較的すんなりと決まった。ただし、ひとつだけつけ加えておきたいのは、これが『Wii Sports』というソフト単体だけではなく、ゲームマシン、インターフェース、OS、Mii(アバター)などを含めた、Wiiというシステム全体に対する評価であることだ。本賞の趣旨に則していえば、“メディアとしてのWii”が大賞に値するという判断である。商用ゲーム史における最初のヒット作は、ピンポンをモチーフにしたものだ。『Wii Sports』は、ゲームの原点ともいえる“スポーツ”を“新しい皮袋”に入れることによって、メディア体験の新たな地平を切り開いたのだ。
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
創作への好奇心は常にあって、出だしできっかけを感じる事は特にないのですが、つくりながら見えてきたものよって、制作中のモチベーションは毎回異なります。
今回の『Wii Sports』に関しては、私自身、「これなら自分の家族と遊べる!」「お父さんの仕事をわかってもらえる!」というのが一番大きかったです。
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
ソフトウェアでは Photoshop と Autodesk Maya で素材をつくり、フリーのテキストエディタでプログラムを書きます。ほかには、アイデア検証のために簡単な工作をすることもあるので、はさみ、カッター、のり、テープ、レゴブロック、なども身近なツールです。
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
自分が自信をもてること。
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
幼いころから特に意識したことはなかったのですが、いま考えてみると、「動く」というのはキーワードかもしれません。止まっているモノよりも、常に状況が変化する方が情報量があって面白いです。たまに買う玩具も、創作するモノも、動くモノがほとんどです。
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
伝えたいものが、伝えたい人に、伝わる組み合わせが重要だと考えています。
サラリーマンクリエイターとして自己満足の創作に終わらないために、人より先に利用することより、先に伝えられることを考えます。そのために、個々の表現や手段は、「誰に伝わる力をもったものなのか?」という見極めをした上で、ハマる場所を見つけるまでは頭の中にしまっておきます。
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
妻です。私と人間的にまったく違うタイプの妻と、妻を通して知る、人や世界は、創作活動にとどまらず、私全般に大きな良い影響を与えています。
また、一番影響を受けた出来事は、小学1年生の図工の時間に、工夫した事を先生に完膚無きまでに否定されたことです。このときは大変ショックを受けましたが、クリエイターとしての心の肥やしになっていると思います。
また、一番影響を受けた出来事は、小学1年生の図工の時間に、工夫した事を先生に完膚無きまでに否定されたことです。このときは大変ショックを受けましたが、クリエイターとしての心の肥やしになっていると思います。
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
「そうきたか!」という感じの遊びをつくれたらな、と考えています。
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
どうなっているか良く分からない頭の中を、五感で確認できるかたちに変換しているように感じたことがあります。自分を確認できるのはもちろんのこと、人の創作を見るときも、その人の頭の中をのぞき見ているような感覚になります。
言い表す言葉のない世界をかたちにするからこそ、世界共通のコミュニケーション手段にもなっているのだなと感じます。
言い表す言葉のない世界をかたちにするからこそ、世界共通のコミュニケーション手段にもなっているのだなと感じます。
![平成19年度[第11回]文化庁メディア芸術祭 平成19年度[第11回]文化庁メディア芸術祭](/festival/images/no11.gif)
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