平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

マンガ部門

プライド
© 一条ゆかり / 集英社
優秀賞

プライド

ストーリーマンガ

作者: 一条 ゆかり

(日本)

作品概要

裕福な家庭に育ち、高名なオペラ歌手が母という麻見史緒。だが父親の会社倒産をきっかけに、オペラ歌手の道を断たれる。史緒を陥れ、オペラコンクールで優勝した緑川萌。ふたりの「プライド」をかけた戦いを描く。

作者プロフィール

一条 ゆかり

一条 ゆかり

1949年生まれ、岡山県出身。1968年『雪のセレナーデ』が第1回りぼん新人漫画賞準入選、デビュー。以後『デザイナー』『砂の城』『有閑倶楽部』などヒット作多数。現在『プライド』を月刊「コーラス」(集英社)で連載中。

受賞コメント

デビューからずっと感性だけで描いてきましたが、オペラ歌手を目指す女性2人のバトルを描く『プライド』は自分のまったく知らない世界を取材しながらコツコツ描いている作品です。それが評価されてうれしいです。

贈賞理由

気品のある絵、ドラマチックなストーリー。誰が見ても一条ゆかりは、女性マンガのクィーンである。連載が始まったとき、プライドというタイトルに驚いた。プライドとは、誇り、自負、自尊心とある。こんな困難な主題を、どう取り組んでいくのか興味があった。ところが、主人公史緒が振りかかってくるプレッシャーにくずれそうになりながらも、しっかりと向きあって、高貴なプライドをたもちながら、人間として、声楽家として成長していく過程がすばらしい。この作品に対する作家の並々ならぬ、情熱を強く感じる。オペラの舞台は世界中に飛ぶ。サウスポーの彼女は、ケンショウ炎に耐えながら、決して手を抜くことはしない。アメリカへ、ドイツへ、イタリアへと取材にも駆け廻っている。彼女のマンガ家としてのプライドをかけて!!! 優雅で無駄のない表現方法は一頁めくるのが惜しいほど感動させられる。

8つの質問

Q1
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
A1
私にしかできないことをしたかったから。
Q2
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
A2
マンガ執筆道具各種。
最近、デジタル化(カラー原稿のデータ入稿)も始めました。
Q3
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
A3
クオリティを下げず納期を守る。
Q4
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
A4
愛と自立
Q5
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
A5
回答なし
Q6
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
A6
水野英子の『白いトロイカ』、『星のたてごと』
Q7
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
A7
いまの連載「プライド」に全力投球。
Q8
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
A8
アイデンティティの確立