激戦区・新宿に店を構える大手百貨店に勤務する絹江(27歳)は、入社5年目にして大好きな「ふとん売り場」から「婦人服売り場」へ突然の異動を命じられる。曲者ぞろいの婦人服売り場で、着ること、働くこと、生きることとは何かを考え、成長する姿が描かれている。

槇村 さとる
1956年生まれ。東京都出身。1973年集英社「別冊マーガレット」において『白い追憶』でデビュー。以後『愛のアランフェス』『ダンシング・ゼネレーション』『白のファルーカ』『おいしい関係』など数々のヒット作を発表。現在、集英社「YOU」にて『Real Clothes』を「オフィスユー」にて『Do Da Dancin'!』を連載中。
「なぜ女の人は外に出てこないの?」と、ニュートラルで素敵な男性に聞かれたことがある。そのわけを説明しきれないすごい距離を感じて、絶句してしまった。システムのせいなのだ。男社会のせいなのだ。というのは違うと思った。いま、それに答えるとしたら、「やる気が無いから…」と言うと思う。言った後に苦い味がすると思うけれど…。私の分身である「出てこない女たち」は、出てこないけれども存在しないのではない。出てこない理由は「自信がない、勇気がない」からであり、それは私自身が持つ不安とそっくりな気持ちである。
自信と勇気を描きたいと思います。ありがとうございました。
デッサン力は抜群、そぎ落とされた、無駄のない線、ストーリー運びのたくみさ、主人公のホレボレするような健康的な優雅さ、画面から飛びだしそうな躍動感に息をのむ。槇村氏のほかの作品にもいえるが、その徹底した作品取材には驚かされる。デパートの花形部署である婦人服部を舞台に、力強く前向きに生きていく主人公。しかし、恋が仕事をさまたげる!! 恋か仕事かの選択。これはすべての働く女性が、一度は乗り越えなければならない人生のターニング・ポイントかもしれない。槇村氏は正面からきっちりと取りくんで、裸の人間味を出している。複雑にからみあう心の葛藤のなかで、仕事を選び、最愛の恋人との別れを決意するが、その喪失感の激しさの表現力は胸に迫り、深く共感してしまう。いま風の主人公の生き方が、とても楽しみになる。現在、自分の仕事に、きっちりと向きあっている多くの女性たちに、是非この本を開いていただきたい。
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
小学校の担任の松田先生に認められたこと。
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
Gペン
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
心のこもった線を引くこと。
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
人としての自信と誇り。
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
どこまで行っても消えないメッセージを入れていこう。
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
水野英子先生の作品。
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
読んだ人が元気になれる作品を描きたいです。
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
息をすることと似ています。
![平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品 平成11年度[第3回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品](/festival/images/h1_jusyousakuhin2008.gif)









