平成21年度[第13回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品

アニメーション部門

サマーウォーズ
© 2009 SUMMERWARS FILM PARTNERS
大賞

サマーウォーズ

劇場公開

作者: 細田 守

(日本)

MOVIE

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作品概要

多くの人に愛されロングランとなった『時をかける少女』から3年。一躍注目を浴びた監督・細田守が、満を持して送りだした最新作。キャラクターデザイン・貞本義行、脚本・奥寺佐渡子など『時をかける少女』のスタッフが再結集し、大家族アクションエンターテインメント映画に挑戦。入場者数100万人超のヒット作となった。

作者プロフィール

細田 守

細田 守

1967年生まれ。1991年東映動画(現・東映アニメーション)入社。以来さまざまな作品を手がけ、2003年、ルイ・ヴィトンのイメージ映像『SUPERFLAT MONOGRAM』を監督。2005年、フリーに。2006年、劇場版『時をかける少女』公開、数多くの賞を受賞し、2009年夏『サマーウォーズ』を経て現在にいたる。

受賞コメント

『サマーウォーズ』は、日本のふつうの家族や親戚たちのバイタリティを、元気いっぱいにイキイキと描きたいと考えました。制作するにあたって、たくさんの優秀なスタッフとキャストに恵まれました。まるで家族のような頼もしさでした。このたびは栄誉ある賞をいただきありがとうございます。

贈賞理由

実に欲張りな作品である。一般的に作家がほしいと思う要素は製作の過程で摩耗していく。理想と現実とがせめぎあった結果、ほしかった物の多くは消失し、わずかに残ったとしても変質の憂き目にあうのだ。その現実にあらがう術といえばほしい要素を増やす以外にはない。本作も酉の市の熊手のような満艦飾のメインビジュアル同様の常識的な物量を凌駕する要素で過剰に彩られている。しかし、それらはすべて相互作用と緻密な計算に基づいてひとつの無駄もない。最終的に観客に届くであろう、地方都市の大家族とネット社会という対比構造のように二極化することで、認識の複雑化を巧妙に避けている点も実に計算高い。業ともいえる過剰な情報量を制御し、観客と共有できる作家の術とそれを支持し完成に導いた製作者チームの成果は、間違いなく本年度においてすべての表現ジャンルを超えて、トップを走るレベルに達していると断言しよう。

8つの質問

Q1
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
A1
作品をつくって、観る人を楽しませるのが好きだからだと思います。
Q2
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
A2
紙と鉛筆です。
Q3
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
A3
映画は公共のものである、という点です。
Q4
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
A4
テーマは作品ごとであり、共通のテーマは特にありません。
Q5
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
A5
特に意識していません。
Q6
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
A6
まだ人生の途中ですので、死ぬ前にでも考えます。
Q7
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
A7
公共性と普遍性を持った映画を制作していこうと考えています。
Q8
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
A8
映画は公共のものであり、監督としてその僕(しもべ)に徹する、ということです。