![平成21年度[第13回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品 平成21年度[第13回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品](/festival/images/h1_jusyousakuhin2009.gif)

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| c 岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ c 2008 NBGI |
優秀賞
NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム
ゲーム
作者: NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム 開発チーム代表 松山 洋
(日本)

※動作環境に関してはこちら

「アニメとゲームの華麗なる融合」をコンセプトに掲げ、日本が世界に誇るリミテッドアニメーションを極限まで研究した作品。その結果、リアルタイムCGによる表現手法の確立に成功し、これまでに誰も見たことがない、まるでアニメを自分で動かしている感覚が味わえる、驚愕の超シネマグラフィックを実現した。

NARUTO-ナルト- ナルティメットストーム 開発チーム代表 松山 洋
博多のゲーム制作会社サイバーコネクトツー代表取締役社長。代表作は『.hack』シリーズ(全世界累計270万本)や『NARUTO-ナルト-ナルティメット』シリーズ(全世界累計620万本)。開発のかたわら毎月60冊のマンガ誌を読む大のマンガ好き。アニメーションや映画、もちろんゲームもマンガも幅広くこよなく愛している。

元来、我々“作り手”は裏方です。作品が完成して商品として発売されたあとも間接的にお客様から評価をいただくことはありますが、基本的にだれかから褒められることはあまりありません。平たく言うと、“子どもたちから褒められること”はあっても“大人たちから褒められること”はそうそうないのです。今回の受賞をスタッフ一同、心より喜んでいます。
ゲームソフトもといゲーム産業そのものはまだまだ未成熟で、同時に果てしなく未来が拡がっている業界だと私自身、感じています。業界歴15年の私から見てもまだまだ底が見えるどころか、さらに拡がり続けている無限の可能性を持った大きいエンターテインメントです。今回、いただいたすばらしい賞を糧に、もっともっとゲーム産業そのものの発展と育成・進化に貢献していければと思います。
また日本人の多くが“楽しむこと・遊ぶこと”を“サボっている”こととイコールに捉えがちですが、本来“楽しいコトは正しいコト”だと思っています。人は経験によって成長します。同じ時間を生きていても、その成長をもうひとランク・アップさせるのはコンテンツによる“疑似体験”だと思います。コンテンツを楽しむことはもうひとつの人生経験である、という考え方です。
これからはゲーム業界に関わらず、さまざまなコンテンツを生み出すエンターテインメント業界そのものをもっと豊かで実りのある産業にすべく邁進していきたいと思います。この度は、すてきな賞をいただき誠にありがとうございました。

最大の理由は、グラフィックス、動き、演出の秀逸さである。「絵がキレイ」という言葉は、ゲームにおいて、必ずしもほめ言葉とは限らない。それは、文字主体のアドベンチャー・ゲームや、豪華なグラフィックスのないパズル・ゲームが決してすたれないことからも、わかる。しかし本作は、“絵がキレイ”であると同時に、操作性はシンプルで、キャラクターやストーリー性に頼らずとも、プレイヤーをゲームの魅力に誘うことに成功している。そして、その両方の特徴が「インタラクションの気持ちよさ」という、きわめてゲーム的な美点へとつながるのである。
マンガから始まり、アニメーション化され、ゲームになるという流れは、人気コンテンツの定番だが、ゲーム化の段階で商業的につまずく場合が少なくない。それは、文字どおり「メディアとしての」ゲームの特質によるものだが、本作はその陥穽[かんせい]にはまらず、マンガ発のゲームとして、ひとつの完成型を示している。

「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
2006年初頭、コンソールゲームのハードが現行機に移行する最中、これからのゲームコンテンツの主戦場はワールドワイドであるということを肌で感じていました。
そのとき、北米・欧州で既に“売れている”ようなゲームを後追いで開発したとしても、勝負には勝てない、日本人の強みを活かしたユニークな特徴を持った作品で、ワールドワイドにうって出ようと考えたのがきっかけです。
・Autodesk 3ds Max
・Adobe Photoshop
・Corel Painter
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
解りやすく、伝えやすい魅力をもった“おもしろそう”で“おもしろい”コンテンツであることを最重視しています。
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
テクノロジーやメディアは、あくまでコンテンツを表現する手段でありツールだという考えをよく聞きます。…それは真実だと思います。ですが私たちはテクノロジー自体にも追い求めるだけの価値があると考えています。
いままで伝えたくても…表現したくて不可能だったことがテクノロジーによって可能になったことは数多くあります。つまりテクノロジーを追及するということは、自分たちのクリエイティブの選択肢を拡げていくことに他ならないと考えています。
メディアに関しても同じだと思います。元は同じコンテンツでも伝え方が異なると、ここまで深い共感を得られるのかと感心することが多々あります。
我々は、そんな技術の進歩と共に純度の高いクリエイティビティを発揮できる技術職人・エンターテイナーでありつづけたいと考えています。
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
今回の受賞作品でもありますが『NARUTO―ナルト―』という作品を心から愛しています。私自身、極度のマンガ愛好家でして毎月60冊以上の週刊マンガ雑誌をあますことなく愛読しています。世の中におもしろい作品は多々ありますが、一番おもしろくエキサイティングだと感じている作品が『NARUTO―ナルト―』ですね。毎週の連載も、TVアニメも欠かさず楽しませていただいてます。それこそが今作における受賞のきっかけにもなったのではないかと思います。
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
遊んでいただいたお客様が、大げさではなく生きていてよかったと感じていただけるような、深く…大きな感動を体験していただけるゲーム作品を、自分たちが“イケてる・カッコいい”と信じている魅力をわがままに貫き通して、創作していきたいです。
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?