タイのマンガ家、タムくんことウィスット・ポンニミットがライフワークとして1998年のデビューより描きつづけている作品。本国で発行された『ヒーシーイット』8巻から選りすぐりのショートストーリー11編と本人による裏話と解説付きの日本語版。ジャンルやテーマ、ページ数にとらわれず自由に描かれている。

ウィスット・ポンニミット
1976年タイ生まれ。愛称タムくん。シラパコーン大学デコラティブ・アート学部卒。1998年バンコクでデビュー。2003年から3年間、日本に滞在。現在、「月刊IKKI」(小学館)、「cut」(ロッキング・オン)ほかで連載。著書に『ブランコ』第5集続刊中(小学館)、『タムくんとイープン』(新潮社)など。
今回受賞した作品は、タイで7年前にだした作品なんだけど、タイでは「マンガの賞」がないので、読者からの感想しかなかった。逆に日本人はこんなに大切にみてくれて、気がついたことは「作品」じゃなくて「その作品を見る人」のおかげなんだ。賞をもらったぼくにはもちろんとても嬉しいことなんだけど、そんな日本以外の文化、作品、アーティストに気がついてくれた日本人にとってもとてもいいことだと思う。そしてぼくは、「人たちにいい作品」がもっともっとつくりたくなってきた。
作者はすでに、日本で雑誌連載をもち、アニメーション作家、アーティストなど多彩に活躍中だが、本書は母国タイで刊行されていたシリーズ作品『hesheit』の日本語版である。作者の原点ともいえる、ラフな描線でのびのびと描かれた青春のスケッチからは、タイの若者の息づかいが伝わってくる。日本マンガの海外への影響は決して一様ではなく、実に多彩な広がりをもっている。本書は、日本ではあまり知られない、その一端を伝えるものである。
「作品をつくりたい」と思ったのは、どんなことがきっかけでしょうか?
1日に何をしても、人生の勉強をすることがある。ご飯食べるとき、寝るとき、歩くとき、しゃべるとき、きくとき、感じるとき。どっかの瞬間に勉強の「メッセージ」が頭に入ってくる。それはすてきなことだったり、疑問だったり、なんでもないことだったりするけど、どうしても「メモ」したい。その「メモ」は作品。作品は違う世代の自分がみて気がつくこともあるし、「自分の外の人」にくれるのも、「いろんな世代の人間との会話」ができてとても楽しいから作品はいつもつくってます。
現在、おもに使用している創作ツールは何ですか?
パイロットスーパープチ(細)、コピック、ポスカ
作品に対して、最も重視されているところはどこですか?
地球に無駄なことをつくらないようにしてます。
読んで怒る、心が暗くなってどうしようもない作品はつくらないようにする。読んだ人の暗かった心に明るくなるヒントが自分で考えれるようにする。
読んで怒る、心が暗くなってどうしようもない作品はつくらないようにする。読んだ人の暗かった心に明るくなるヒントが自分で考えれるようにする。
創作活動を通して、持ちつづけているテーマは何ですか?
できないことをしない、できることをする。
テクノロジーを使った表現や、メディアという伝える手段をどのように考えて創作されていますか?
テクノロジーはただ形。人間はいろんな時代があって いろんな形があるけど、心のメッセージがだいたい同じ。形はその時代の人間と会話ができるからついていってもいいけど、集中するのはどんな時代でも「心のメッセージ」。
あなたが一番影響を受けた、人物や作品、出来事を教えてください。
昔怒りっぽかったけど、「あだち充」の作品を読んで直った。あだち充のマンガに出てくるみんなが優しくてかっこいいと思うから、そうなりたいなと思って自分が変わった。
そんな「人の心にいい作品」を、ぼくもかけたらいいなと思って、いいメッセージのあるマンガを書くようになった。
そんな「人の心にいい作品」を、ぼくもかけたらいいなと思って、いいメッセージのあるマンガを書くようになった。
今後どのような作品を創作していこうと考えていますか?
いい心ができる作品を、もっともっと人に広げるように、みんなに分りやすい「形」で作っていきたい。
あなたにとって「創作する」ということは何でしょうか?
自分の心の旅を形にして、地球に置くこと。
![平成21年度[第13回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品 平成21年度[第13回]文化庁メディア芸術祭 受賞作品](/festival/images/h1_jusyousakuhin2009.gif)









