[8月 糸瓜の文様]
『August』 山村 浩二
「日本の文様をいろいろ見てみると、意外と写実的なことに気が付いた」
この企画のテーマ、「文様」とは何だろう?……と、自分なりに考えてみた。初めは簡略化された図案や、繰返しのパターンをすぐ想像したが、日本の文様をいろいろ見てみると、意外と写実的なことに気が付いた。平面に描いたものが、その描かれた具象物であり、かつ、何か別の様相を見せれば「文様」となるのでは、と考えたとき、「文様」と「騙し絵」がイメージでつながった。
この作品の構図は、果物を組み合わせて肖像画に見立てたジュゼッペ・アルチンボルドの「夏」をベースにしていて、日本の夏の果物や野菜で構成している。人物の着ている「糸瓜(へちま)」の模様と手に持っている「糸瓜」は、どちらも同じこの平面に描いたものだが、その二つの平面上の関係が、今回の企画のテーマを、私が解釈した成果である。
山村 浩二(やまむらこうじ) 1964年愛知県生まれ。1987年東京造形大学絵画科修了。子どものための短編アニメーションを多彩な技法で制作。その作品は、世界30カ国以上で上映され、シカゴ国際児童映画祭、オタワ国際アニメーション映画祭、広島国際アニメーションフェスティバル等で多くの賞を受賞。17の映画祭で回顧プログラムが組まれている。国際アニメーションフィルム協会日本支部理事、日本アニメーション協会理事。 |



