いま、30cmくらいの小型の二足歩行ロボットがなかなかすごいことになっている。歩くのはもちろん、側転したりジャンプしたりできるロボットが10万円を切る価格になっているのだ。
二足歩行というのは、二本の足をかわりばんこに前に出してちゃんと歩くことだ。足の裏に車輪がついているようなものは、ここでは含まない。数年前まで、この手のロボットは100万円以上していた。ロボットは関節ごとにサーボモータが必要になるのだけど、このモータが高かったのだ。
これを打ち破ったのが「KHR-1」だ。ラジコン模型やそれ用のモータのメーカーである近藤科学がつくったロボットのキットだ。新たにロボット用に設計し直したモータと、運動性能を高めるために軽量化した本体フレームとの組み合わせで、12万円という価格で発売した。
御神輿を担ぐ「KHR-2HV」
安いだけではなく、性能も高い。ロボットは、つくっただけではただの人形だ。動き(モーション)をパソコン上で作成して、本体に搭載されたマイコンに転送しなくてはいけない。KHR-1はこのモーション作成アプリケーションも、よくできていた。でんぐり返しや逆立ちのモーションもつくれるようになるのだ。
さらに今年、10万円を切った「KHR-2HV」が登場。高電圧で動くハイパワーのモータを使うことで、ジャンプができる。上級者なら「走る」モーションもつくることができる。また、パワーに余裕があるので、普通の動きをしてもKHR-1よりも滑らかにみえるのだ。デモンストレーションでは、複数のロボットでタイミングを合わせたダンスを踊らせたり、みんなで御神輿を担がせたりといった技を見せている。また、保護機能も充実し、壊れにくくなっている。
「ROBONOVA-I」
「Bioloid」
「ROBONOVA-I」は、ハイテックマルチプレックスジャパンのロボットキットだ。価格は98,000円。10万円を最初に切ったのはこのマシンだ。KHR-1のデザインはシンプルというか武骨なのだけど(それが魅力でもあるのだけど)、こちらは金色と黒とでしっかりデザインされている。すこし初心者寄りを想定しているようで、あらかじめ組み立てられた上にモーションも定義されていて、充電すればすぐに動き出す製品も用意されている。もちろん、パソコンを使って自分で新たな動きをつくり出すのも可能だ。
ベストテクノロジーの「Bioloid」は、組み方によって、二足歩行ロボットにもなるし、四足歩行にもなるし、おのぞみなら車輪走行にもなるというマシンだ。ちょっとレゴのMindStormをほうふつとさせるけど、あれほどパーツに分かれているわけではない。むしろ男の子憧れの合体変形ロボットの方がイメージが近いかもしれない。赤外線や音のセンサーも付属するので、拍手によって動きを変えるといったインタラクティブな技も考えられる(KHR-2HVなどでも、センサーを追加すれば可能)。
さらに、タカラトミーは来年3月に4万円程度の価格のロボットを発売するという発表をしている。まだしばらくロボットから目が離せそうもない。
こばやしゆたか ライター。最新技術から少し変わったおもしろい技術まで幅広く取り上げ、HOTWIREDをはじめ、さまざまな媒体で紹介している。無類のペンギン好きでもある…と書くとLinuxのことだと思う人が多いが、そうではなく本物のペンギン、とくにアデリーペンギンが好きで、ペンギンのウェブサイトも運営している。 |


