アール・ヌーヴォー
Art Nouveau

エミール・ガレ
『ひとよ茸ランプ』
(北澤美術館所蔵)
フランス語で「新しい美術」を意味する。19世紀末から20世紀初頭にかけて、西ヨーロッパ全域で広く流行した装飾デザインの総称。当時の流行であったジャポニズムの影響が指摘されることもある。その名は1895年、サミュエル・ビングがパリで開いた美術店「Maison d’art nouveau」(デザインはベルギーのアンリ・ヴァン・デ・ヴェルデ)に由来し、1900年のパリ万博に際して、パリ市の依頼を受けたエクトール・ギマールが市内の地下鉄の入り口を植物状の鋳鉄によって装飾したことをきっかけに、新素材である鉄やガラスを積極的に活用し、また優美な曲線や曲面を特徴とするこの新しい様式が広く普及することとなった。ほかにはエミール・ガレやルネ・ラリックのガラス工芸、アレキサンドル・シャルパンティエの家具装飾、チェコより上京していたアルフォンス・ミュシャのポスター・デザインなどがこの様式の代表例として挙げられる。ドイツやオーストリアではユーゲントシュティールとも呼ばれ、ウィーン分離派、チャールズ・レニー・マッキントッシュ、アントニ・ガウディら、類似した特徴を持つ同時代の他国のデザインもこの動向に含めて考えられることが多い。




