有人飛行機
Airplane

胴体に取りつけた翼によって揚力を、エンジンによって推進力を得る有人の飛行物体の総称。以前から多くの飛行実験が試みられ、芸術作品のモデルともなってきたが、現在ではウィルバーとオービルのライト兄弟が1903年12月17日にアメリカ・ノースカロライナ州キティホークで行なった実験が、人類史上最初の有人飛行の成功例と目されている。このときに用いられた実験機ライトフライヤー3号は最高時速48キロメートルを記録したほか、(1)右と左の主翼を逆方向にねじることにより左右の揚力バランスを変え機体を傾ける機構、(2)対重量比で多くの動力を生みだすガソリンエンジンを搭載、(3)木製の骨組みに布を張ることによって軽量化された機体、(4)腹ばいで機体にまたがり、左右の操縦桿で機体を操作する操縦法、などの優れた特徴を備えていた。これらの特徴は、いずれもグライダーによる多くの飛行実験によって得られたデータに基づき考案されたものである。その後有人飛行機は、第一次世界大戦で本格的に軍用化されるなど、わずか10数年のうちに飛躍的な進歩を遂げるが、ライト兄弟の偉業は、周囲の嫉妬や無理解、あるいは特許権等の複雑な要因もあって、彼らの生前には必ずしも正当には評価されなかった。




