ロシア構成主義

[ 1920年代, ]

1910年代のロシア・ソ連に起こった構成主義の芸術運動。ラリオーノフのロシア未来派やマレヴィッチのシュプレマティスムといった国内の動向はもとより、未来派やキュビスムなどからも強い影響を受け、抽象性や幾何学的造形を重んじた絵画や建築、舞台美術などが試みられ、ロシア・アヴァンギャルドのなかでも一大潮流を形成した。当時の社会主義運動とも深く連動して展開された点にも特徴があり、両者の蜜月は1917年のロシア革命において頂点に達した。代表的な作家としては、構成主義をロシア国内に紹介し、「第3インターナショナルのためのモニュメント」を建造したウラジミール・タトリン、ポスターデザインで著名なアレクサンダー・ロトチェンコ、フォトモンタージュの研究を推し進めたエル・リシツキーらが挙げられる。彼らはいずれも工業デザインに深く関与し、ブルジョワ文化の象徴である従来の絵画を否定して、その代わりに実用性や幾何学的表現を重視して、ロシア革命の理念を体現しようとした。ヴフテマス(国立高等美術工芸工房)などでの教育活動も熱心に行われたが、社会主義リアリズムが重視されたスターリン政権下では冷遇され、一部の作家は西側へと移住した。