シュルレアリスム
Surréalism
『シュルレアリスムとは何か』巌谷 国士 著
(ちくま学芸文庫)
超現実主義。両大戦間のヨーロッパで広く展開された総合芸術運動。この語の命名者はギヨーム・アポリネールだが、運動としてのシュルレアリスムは1924年、医師にして詩人であったアンドレ・ブルトンが『シュルレアリスム第一宣言』を発刊したことによって始まる。同書において、ブルトンはシュルレアリスムを「理性によるいっさいの制約、美学上、道徳上のいっさいの先入見を離れた、思考の書き取り」、また「これまで閑却されてきたある種の連想方式の優れた現実性への信頼、および思考の非打算的活動への信頼に根拠を置く」と定義、当初はおもに文学の領域で展開されたが、やがて美術の分野でも自動記述やコラージュ、デペイズマンなどの技法を駆使した作品が制作されるようになった。その傾向は、ジョアン・ミロやマックス・エルンストのように記号的なイメージを多用したものと、サルヴァドール・ダリやルネ・マグリットのように夢の中の風景を具象的に描いたものとに大別される。理論的には精神分析の強い影響下にあり、また多くの作家はダダの流れを汲んでいた。ナチスによる弾圧も受けたが、第二次世界大戦後も継続されるなど寿命は比較的長かった。



