バックミンスター・フラー

[ 1930年代, , ]

バックミンスター・フラー 『宇宙船地球号操縦マニュアル』
バックミンスター・フラー 著
(ちくま学芸文庫)

アメリカの発明家、建築家、デザイナー。マサチューセッツ州ミルトン生まれ。ハーバード大学を中退した後、海軍兵学校に学び、第一次世界大戦に従軍、飛行機や自動車の構造や建築デザインに強い興味を持つ。除隊後に本格的な研究と事業を開始し、1930年代には自ら「ダイマクション」(ダイナミックで最大限の能率を有するという意味の造語)と名づけた量産型のメカニカルな構造を考案、この構造を応用した住宅や自動車を続々と発表した。第二次大戦後は合金、合板、プラスチックなどの規格化された三角形の部材でドームを形づくり、その下に可能な限り大きな空間を得る「ジオデシック」という構造を考案し、その実用化を推進、モントリオール万博(1967年)のアメリカ館の成功を通じて彼の名声は世界的なものとなった。そのほかにも、「シナジェティック」「バイオスフィア」「宇宙船地球号」など、今日でいうサステイナビリティの視点に基づく多くの先駆的な研究を発表したが、それらの研究の大半は一部の信奉者の熱狂的な支持こそ得たものの実現されることはなく、また幾度かの事業の失敗や長女の死にも見舞われるなど、波乱の多い生涯を送った。