MEMEX

[ 1940年代, , ]

ヴァネバー・ブッシュが提唱した記憶拡張装置の略称。ブッシュはMITでアナログ計算機の研究に取り組んでいた数学者で、第2次世界大戦中は原爆開発プロジェクトである「マンハッタン計画」の指揮をとっていた。仕事の必要上膨大な数の文献に目を通さなければならなかったブッシュは、多くの文献やレポートを関連づけて相互に参照することをできるようにし、作業効率を大きく高めるテクノロジーの必要性を実感し、1945年の論文「我々が考えるように」でその構想を始めて提唱した。同論文には、資料撮影用のカメラ、マイクロフィルム、フィルム投影及び書き込み用のスクリーンが一体化した机のイラストが掲載されており、ブッシュが机に座ったままで図書館の多数の文献を検索できるデバイスを構想していたことがわかる。ブッシュ自らは実現できなかったこの構想は後年、米海軍のレーダー技師ダグラス・エンゲルバートが開発したNLS(oN LINE SYSTEM)へと継承されていく。コンピュータに懐疑的だったブッシュはマイクロフィルムをデバイスの中心として考えていたのだが、結果的にその理念はハイパーテキスト概念の先駆を為すものであった。

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