ハプニング

[ 1950年代, ]

1950年代~70年代にかけて、ギャラリーや市街地などを舞台として展開された非再帰的な身体表現を指す言葉。ダンス、バレエや演劇とは異なり、あくまでも美術の一形式とみなされる。史上初のハプニングは1959年、ニューヨークのリューベン・ギャラリーで開催されたアラン・カプローの初個展「6パートに分かれた18のハプニング」とされている。この個展に際して、カプローはギャラリーの室内の中に木枠とビニールシートで3つの部屋に分けた小屋を作り、そのなかで自分自身を含む6人のアーティストが事前に用意したシナリオに従って行う身体表現を披露し、観客の大きな反響を呼んだ。カプローは以前からジャクソン・ポロックのドリッピング絵画に傾倒しており、絵画制作における身体性をアッサンブラージュや環境という要素を取り込んで発展させることによって、双方向的な身体表現としてのハプニングというアイデアにたどり着いた。その後、空間を作品化しようとする発想はインスタレーションへと、一方より能動的な身体表現を実践しようとする発想は、フルクサスによるイヴェントや80年代以後のパフォーマンスへと継承されていった。時期的にはカプローと前後して過激な身体表現を試みていた具体美術協会や草間彌生らの作品もハプニングの一種である。

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