アースワーク

[ 1960年代, ]

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『アースワークの地平
 -環境芸術から都市空間まで-』
J.バーズレイ 著
三谷 徹 訳
(鹿島出版会)

石、木、鉄などを用いて、砂漠や草原などの自然環境に設置される作品の総称。大規模な土木工事によって大地を直接の制作素材とすることからランド・アートとも呼ばれる。もとより美術館やギャラリーへの収蔵は不可能であり、また多くの作品が人里離れた遠隔地に設置されているため、俯瞰写真によって鑑賞することが多い。ユタ州の湖沼に『スパイラル・ジェッティ』を築いたロバート・スミッソン、ネヴァダ州の砂漠に『円形の地表』を刻んだマイケル・ハウザー、スコットランドの荒地にストーンサークルを築いたリチャード・ロングらが代表的な作家と目される。いずれの作品も現象学や場所論からの影響やプリミティヴなネイチャー志向がうかがわれるが、その一方で彼らはみなミニマル・アートの出身でもあった。加えて、ケネディ・ジョンソン政権下の拡大主義に対する反発、泥沼化しつつあったヴェトナム戦争への厭戦感、ヒッピー的な志向、美術館による作品の収蔵や分類の拒絶など、その出現の背景には60年代の反体制的な気風がおおきく関わっていた。学生運動が終息した70年代にはいったん衰微するものの、その後よりコンセプチュアルな作品が制作されるようになった。時代背景や文脈を異にするものの、日本国内の養老天命反転地やモエレ沼公園も一種のアースワークとみなすことができる。

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