ヴィデオ・アート

[ 1960年代, , ]

アーティストが撮影・制作したヴィデオ作品の総称。制作媒体にヴィデオを用いている点でフィルム撮影の実験映像とは区別されるほか、上映にあたってもスクリーンと同様にモニターを用いることが多い。ハプニングやイヴェントの様子をヴィデオに収録したり、抽象的な図像をモニターにうつしたり、作品の傾向はきわめて多岐にわたる。起源には諸説あるが、1963年、フルクサスのアーティストであったナム・ジュン・パイクがドイツ・ヴッパタールのパルナス画廊で展示したインスタレーション作品を史上初のヴィデオ・アートとみなす見解が有力。ちょうどこの時期に世界初の家庭用VTRとポータブルVTRが開発・市販されたことも多くのアーティストの関心を後押しした。代表的な作家としては、パイクのほかにビル・ヴィオラ、ブルース・ナウマン、ウッディ・ヴァスルカらが挙げられる。彼ら第1世代の多くがヴィデオ・アートをコンセプチュアルな枠組みでとらえていたのに対して、アントニオ・ムンタダスやピーター・ウェイベルら次世代の作家は、ヴィデオがひろく普及し観客の視線がおおきく変化したことを受け、また違ったアプローチを試みるようになった。日本では山口勝弘や中谷芙二子らが先駆者として、藤幡正樹らがその次を担う世代として知られている。

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