暮沢 剛巳 (くれさわ たけみ)
1966年生まれ。美術評論家。
武蔵野美術大学、多摩美術大学、女子美術大学、跡見学園女子大学、桑沢デザイン研究所非常勤講師。
著書に『美術館はどこへ』『「風景」という虚構』『美術館の政治学』『現代アートナナメ読み 今日から使える入門書』、近刊に『現代美術キーワード100』(仮題)がある。
ナ
ナウム・ガボ
Naum Gabo, Наум Габо (1890-1977)
ロシア・ソ連の彫刻家。本名ナウム・ネーミヤ・ペブスナー。兄アントワーヌは画家。ブリャンスク生まれ。1910年、ミュンヘンへと上京し当初は薬学を学ぶが数学と工学に転じ、さらに「ブラウエ・ライター」の展覧会と評論家ハインリッヒ・ヴェルフリンの講演会に接したことがきっかけで美術に強い関心を抱き、厚紙や金属板を用いた立体造形物を制作しはじめる。1917年、革命の勃発したロシアに帰国し、タトリンの知遇を得る。兄との連名で『リアリズム宣言』を出版するなど、当時最盛期だったロシア構成主義のムーブメントのなかで精力的に活動するが、1922年にはスターリン政権下のロシアを去り、ドイツで構成主義の彫刻制作に取りくむ。その後もフランス、イギリス、アメリカと渡り歩き、後年はアメリカに帰化した。ロシア構成主義の命名者であり、またいち早くキネティック・アートを試みるなど、デュシャンにも並ぶ先駆的な視野の持ち主で、またその一方ではインターナショナル・スタイルに代表される機能主義建築と解放的な抽象彫刻の統合にも多大な関心を寄せていた。



