ウィキペディア

[ 2000年代, ]

『ウィキペディア』

米国フロリダ州に本拠を置くウィキメディア財団が運営するインターネット上の百科事典。URL=http://www.wikipedia.org/。名称はソフトウェアのWikiと百科事典をあらわすencyclopediaを組みあわせた造語である。2001年5月に英語版の運営が開始されたのを皮切りに、2007年6月時点で250ヵ国語以上の版が運営されており、ドイツ語版、フランス語版、スペイン語版なども多くのアクセスを集めている。コピーレフトやオープンコンテンツの理念のもと、だれでも執筆や編集に参加できる形式で運営されているため、既存の百科事典と比べて、最新情報の追加や誤りの訂正などの更新が迅速な半面、すべての原稿が無署名である。そのため、名誉毀損、著作権違反、個人情報流出等の問題が生じた際に責任の所在が不明瞭であるほか、定説の確立されていない項目に関してはしばしば意見が対立する者同士の編集合戦に発展して、結局情報の更新ができなくなってしまう弊害も指摘されている。なお日本語版ウィキペディアは2001年5月に運営が開始され、2008年4月時点で48万項目を超え、非欧米語圏では最大の規模を誇る。他国語版に比べ、サブカルチャー関連の記事が多く、内容も詳細なのが特徴である。

バーチャル・リアリティ

[ 1990年代, , ]

『デジタル・メディア・ルネッサンス―バーチャル・ワールドとアートの潮流』 『デジタル・メディア・ルネッサンス―バーチャル・ワールドとアートの潮流』
志賀 厚雄 著
(丸善ライブラリー)

人間の視覚、聴覚、触覚などに働きかけ、人工的に作り出した架空の世界を擬似的な現実として認識させる技術の総称。日本語では仮想現実ということが多い。もともとは1980年代後半に米VPLリサーチ社が製品カテゴリを説明するために使った言葉であり、同社の創始者にしてコンピュータ科学者、ビジュアル・アーティストでもあるジャロン・ラニアーが命名者だと言われている。現在知られている技術の中でも特に著名なのが、米航空宇宙局(NASA)でスコット・フィッシャーらがテレプレゼンス(遠隔ロボット操作)を目的に開発したものである。これは、被験者がヘッド・マウント・ディスプレイ(HMD)、データグローブ、データスーツなどを装着して、身体の動きをコンピュータ・グラフィック上の動画にフィードバックすることで実現されるものだが、サイバースペースが広く認知された現在では、ほかにもさまざまな技術が開発されるようになった。軍事、航空、医療、教育などの諸分野で様々に用いられており、アートと科学をつなぐインターフェイスとしてもその可能性が期待されているが、人間の精神にも大きな影響を与える懸念があり、日用品への本格的な導入には一般的なコンセンサスの形成が不可欠である。

ヴィデオ・アート

[ 1960年代, , ]

アーティストが撮影・制作したヴィデオ作品の総称。制作媒体にヴィデオを用いている点でフィルム撮影の実験映像とは区別されるほか、上映にあたってもスクリーンと同様にモニターを用いることが多い。ハプニングやイヴェントの様子をヴィデオに収録したり、抽象的な図像をモニターにうつしたり、作品の傾向はきわめて多岐にわたる。起源には諸説あるが、1963年、フルクサスのアーティストであったナム・ジュン・パイクがドイツ・ヴッパタールのパルナス画廊で展示したインスタレーション作品を史上初のヴィデオ・アートとみなす見解が有力。ちょうどこの時期に世界初の家庭用VTRとポータブルVTRが開発・市販されたことも多くのアーティストの関心を後押しした。代表的な作家としては、パイクのほかにビル・ヴィオラ、ブルース・ナウマン、ウッディ・ヴァスルカらが挙げられる。彼ら第1世代の多くがヴィデオ・アートをコンセプチュアルな枠組みでとらえていたのに対して、アントニオ・ムンタダスやピーター・ウェイベルら次世代の作家は、ヴィデオがひろく普及し観客の視線がおおきく変化したことを受け、また違ったアプローチを試みるようになった。日本では山口勝弘や中谷芙二子らが先駆者として、藤幡正樹らがその次を担う世代として知られている。

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