少女マンガ界でも屈指の石ノ森章太郎ファンと自認する竹宮氏。漫画家になろうと思ったきっかけも石ノ森章太郎(旧名・石森章太郎)氏の『マンガ家入門』(秋田書店)の影響が大きかった。「私のように漫画家になりたい、10代の仲間がいることを知ったのもこの本を読んでから。石ノ森先生自身も高校生でデビューしているので、“もしかしたらできるかも”という気持ちになったんです」。
「子ども時代は地元の貸本屋に年中出入りしていて、石ノ森先生の単行本から小島剛夕さんの劇画まで分け隔てなく読んでいましたね。マンガに関してはずいぶんませた子でした。小学2年生で引越しをしてからは通ってなかったんですが、大学生になってあるときふらっと立ち寄ったら“あの子でしょ”って(笑)。あまりにも通っていたものだからお店の人にも覚えられていたみたいです」。
「私自身はコンプレックスを感じる性格ではないんです。それで“コンプレックスがない”と言っていたら周囲に呆れられて。“コンプレックスのない人が作家になれるの?”とまで言われました。それからしばらくは“コンプレックスがないのがコンプレックス”と言ってましたね」。
有名ブランドのエルメスの社史をフランス本社の社長から依頼されて単行本にまとめた『エルメスの道』。この作品が牧野圭一氏(現・京都精華大学マンガ学部長)に評価され、大学に招かれるきっかけとなった。「鎌倉でお会いしたときに“自分の個性を取り払ってマンガの技術のみで描いたところがすごい”と褒めてくださって。そのときはまだ具体的なことではありませんでしたが、いずれは大学に必要になると思ってくださったのでしょう」。
乗馬が趣味で「毎年夏になるとモンゴルまで出向いて地元の馬に乗るのが私の癒しだった」と語る竹宮氏。「今は大学での仕事が多忙なので旅行はできない状態です。それがちょっとつらいですね」。

「続きが気になるという意味では『もやしもん』(石川雅之/講談社「イブニング」連載)ですね。舞台が専門職的というか珍しい場所で、そこに取材してマンガにするというスタイルがここ数年でずいぶんと増えてきたと思います」。


1950年徳島県徳島市に生まれる。17歳のとき、集英社「マーガレット」の新人賞に佳作入選、デビューを果たす。同じ頃「COM」の月例新人賞を受賞。 徳島大学在学中、小学館「週刊少女コミック」に『森の子トール』を連載開始。








