作品説明
シャンデリア型のオブジェクトに、照明装置として小型のプロジェクターを組み込んだビデオインスタレーション。いにしえのシャンデリアがろうそくの炎で周囲を揺らめかせ照らしたように、プロジェクターに映しだされる映像からは、シャンデリアのモチーフが揺らめき動きだす。
作者コメント
プロジェクターを使ったインスタレーションの難点は、とかく場所の制限があったり、設置や調整に時間がかかるので、電源を入れれば成立するような、ポータブルな作品を以前からつくりたいと思っていました。昨年(2007年)から国内外のギャラリーで展示する機会があり、アート・マーケットというシステムのなかで、メディアアート作品が成立しうるのかどうか、こうした作品をとおして模索しています。
![『A Tale of Stray Kittens ―異世界旅行猫絵図―』[2007] 『A Tale of Stray Kittens ―異世界旅行猫絵図―』[2007]](../vol4/images/vol4_2_2.jpg)
All Photos by Hirofumi Tani
Administrated by TOSHIO SHIMIZU ART OFFICE
作品説明
名古屋ルーセントタワーの開発にともない新設された、名古屋駅から牛島地区につながる約300メートルの地下道。9つのゾーンの壁面や天井、床といった空間全体にそれぞれの異なる色や風景のシルエットが広がり、非日常的な世界を体験できる。「暗い」「怖い」といったマイナスイメージの地下道環境を、「明るく」「清潔感のある」空間へと改善し、安心して長く楽しく利用できることを目ざした作品。
作者コメント
最初は地下道の壁画の依頼でした。この地下道は名古屋駅とオフィスビルを結ぶ公道で、映像装置やコンピュータを設置することは運営上難しかったからです。このような制限のある空間で私たちがチャレンジできることは何だろうと考えた末、空間全体を体感できるように、照明や床材を工夫し、床や天井にも絵を施して、300メートルの絵巻物のような空間をつくりました。このカラフルな空間を、まじめなスーツ姿のサラリーマンが毎日旅するように通勤しているかと思うと、とても楽しいです。
作品説明
においを視覚化することをコンセプトにした「Scenting Device Project」の第一作。においの成分、濃度の変化をにおいセンサーによって計測し、においがリアルタイムに変化していくさまを花の色や形で表現した。このため、においセンサーの開発も行なった。
作者コメント
影や足跡など、存在の不確かなものを“とらえる”ことは、私たちの作品制作のひとつのテーマだけれど、“におい”を視覚化することは思っていた以上に難しく、センサーの開発から試行錯誤を重ねることになりました。そうしてできた作品は、においにかたちを与えるだけでなく、いままで目で見ていたものとは異なる、新しい空間認識の体験を観客にもたらすことができるのではないかと思っています。
![『KAGE』[1997(2007年再制作)] 『KAGE』[1997(2007年再制作)]](../vol4/images/vol4_2_4.jpg)
作品説明
タッチセンサーのついたカラフルな円錐形オブジェが並び、それらに人が触れると、体内の微弱な電気に反応して、ひとつひとつのオブジェに仕組まれた花や魚、飛行機などの“影”の映像が飛びだす。CGによってつくられた偽物の“影”と、自分自身の本物の“影”が同じ平面上に投影されたとき、自分の影と自分の存在を再認識することになるだろう。第1回文化庁メディア芸術祭デジタルアート[インタラクティブ]部門大賞受賞作品。
作者コメント
私たちのほかのすべての作品の原点ともいえるこの作品は、最初の展示以降、見た人のさまざまな反応によって、“影”というテーマの持つ意味を再確認し、人が作品に触れるということ、作品が観客同士を媒介することなど、展示をすることでより多くを考えさせられた作品でもあります。昨年(2007年)、10年ぶりに再制作しましたが、技術の進歩によって可能になったことと、10年たっても変化することのない作品の核の部分をもう一度考えなおすよい機会になりました。






