水沢 勉
「横浜トリエンナーレ 2008」
総合ディレクター
「横浜トリエンナーレ 2008」は、2005年に行なわれた第2回展を踏まえて、一昨年前から本格的な準備をはじめました。そのとき提案したのが、「タイムクレヴァス(時間の裂け目)」というテーマです。現代の表現のなかで時間的な要素を考えさせる作品、また、芸術がこんな風に時間を写すのか、ということがわかるようなアートを、ぜひ、皆さんにご覧いただこうと提案しました。
この展覧会には、私のほかに、ヨーロッパやアジアの5人のキュレイターがかかわっています。彼らと議論をくりかえす過程で生まれたのが、「パフォーマンスを取りこみたい」というアイデアでした。会場にただ作品が展示されているのではなく、パフォーマーの身体がかかわる要素を「くさびのように」打ちつけたい。現在、世界各国でさまざまなビエンナーレやトリエンナーレが行なわれていますが、本展とそうした国際展との違いは、まず、「パフォーマティブである」ということだと思います。

- 日本郵船海岸通倉庫(BankART Studio NYK)
また、今回は会場が4つに分散していることもテーマと不可分に結びついています。たとえば、パフォーマンスの舞台となる赤レンガ倉庫1号館は、明治の近代化を象徴する横浜の重要な建物です。またメイン会場のうちのひとつである新港ピアは、つい最近竣工したばかりの21世紀の建築。そして、もうひとつの会場である日本郵船海岸通倉庫は、昭和初期に建てられました。また、大変幸福なことに、今回はサテライト会場として、三渓園も使わせてもらっています。こちらは20世紀になってからの造園ですが、室町時代や桃山時代の古い建築がたくさん建っています。このように、さまざまな時代に建てられた建築空間のなかで、現代作家のアートやパフォーマンスを見ることで、横浜という場所を深く見なおしていただければ嬉しいです。
ただ、映像作品やパフォーマンスが多いので、じっくり見ようと思うと、十分な時間が必要になると思います。2日間有効のチケットを最大限利用して、さまざまな発見をしていただきたいと思います。














![vol.16 池田亮司+/−[the infinite between 0 and 1] vol.16 池田亮司+/−[the infinite between 0 and 1]](/museum/oste/vol16/images/bn_vol16.gif)

















