木村 絵理子
横浜美術館 キュレイター
「断面の世代」とは、束芋と同じ、1970年代生まれの人のことを指しています。この世代は、貧乏くじ世代とか、就職氷河期世代などと呼ばれ、あまり日が当たらない世代として捉えられてきました。
「断面の世代」の親たちである団塊の世代は、社会を俯瞰的に見る広い視点を持っていると思います。彼らが若い頃は、学生運動などが盛んで、集団で行動することの意味に自覚的でした。一方、「断面の世代」は、自分の世界を持ち、ひとつの塊としての社会ではなく、自らの身の回りにある断片を通して社会をみていくような、視点のおき方の違いを感じます。こうした現象を捉え、この世代ならではの社会の切り取り方について表現しているのが、この展覧会です。
私自身も「断面の世代」なのですが、自分を含めた周囲の人間は、社会よりも自分自身の周りに興味があり、日常の生活のなかの細かなことや直接関わる人から影響を受けることが多いと感じています。たとえば、環境問題でも、社会全体の話というよりは、自分が食べているものや住んでいるところといった身近なところから関心を持っている気がしています。
また、今回は世代観がテーマの展覧会ということもあり、同年代のアーティストとのダンスや演劇公演のコラボレーションも行なわれます。どうぞご覧ください。















![vol.16 池田亮司+/−[the infinite between 0 and 1] vol.16 池田亮司+/−[the infinite between 0 and 1]](/museum/oste/vol16/images/bn_vol16.gif)

















