vol.6 大ロボット博 〜からくりからアニメ、最新ロボットまで〜

大ロボット博
【開催期間】2007年10月23日(火)〜2008年1月27日(日)
【会場】国立科学博物館(東京・上野公園)

アニメーションやマンガ、SF小説などで、昔から私たちの身近な存在だったロボット。科学技術が進歩した現在、日本は世界をリードするロボット大国へと成長しています。からくり人形から最先端ロボットまで、日本のロボットが大集合と聞いて行ってきました。

子どもたちの夢とあこがれのロボット

会場に入った瞬間に、懐かしさに大興奮する人たちも多いのではないでしょうか。ズラリと並んで来場者を迎える数々の玩具ロボット。戦後、日本やヨーロッパで数多くつくられたというブリキのロボットは、それぞれが愛らしくて個性的。また「鉄腕アトム」や「鉄人28号」といった人気キャラクターもブリキ玩具として商品化されています。いっぽう、1970年代に大ヒットしたのが「マジンガーZ」で有名な超合金シリーズです。

「マジンガーZ」など玩具ロボットがデザイン画をバックに並んでいます

さらに進むと「機動戦士ガンダム」の歴代「ガンプラ」MG(マスターグレード)シリーズが100体展示されています。これだけ勢ぞろいしていると、まさに圧巻。モビルスーツのデザインの変遷を一望できますね。


100体におよぶ歴代「ガンダム」MGシリーズの展示(バンダイ)
© 創通・サンライズ
© 創通・サンライズ・毎日放送

子どもたちの夢をふくらまし、未来のイメージをつくりあげてきた空想の「ロボット」は、現実のロボット研究や開発においても、イメージやデザインの面で大きな影響を与えているといいます。子どもの頃の夢が実現する日もそう遠くないのかもしれません。

江戸のからくり人形から最新ロボットまで

日本のロボット・テクノロジーの元祖ともいえる「からくり人形」。物には魂が宿っているという日本古来の価値観が、人間のように動く人形、すなわちロボットに対する愛着心を育んできたのでしょう。江戸の職人たちの技術や遊び心は、日本のモノづくりの源流として、現代のロボット技術者にも受け継がれています。

昔話「浦島太郎」で有名な場面を山車からくりで再現
六代目玉屋庄兵衛作

スタジアムには、掃除ロボットや警備ロボット、介護ロボットといった、実際に活躍しているロボットから、ヒューマノイドロボットや体に装着するサイボーグ型ロボットなど、各大学で開発された試作機まで、最先端技術を駆使したロボットが多数展示されています。


排ガスを出さない1人乗りモビリティ。ボディの素材には植物由来の素材を使用
i-unit TOYOTA

ロボットの世界も多種多様。産業用ロボットをはじめ、医療分野での活動が期待される微小なマイクロロボット、災害現場での救助を目的としたレスキューロボットといった実務をこなすタイプもいれば、ダンスを踊ったり、楽器を演奏したりするユニークなロボットもいるのです。

人間と手を取りあいながら、器用にダンスを踊ります
ダンスパートナーロボットPBDR(東北大学・野村ユニソン・トロワゾ)

人とロボットとのコミュニケーション

会場内の特設ステージにそびえるのは、押井守氏が演出した美術造形物「汎(ぱん)」(コーナータイトル背景写真)。「地球と自然、人が一体化することは、究極のロボット化」だと押井氏が語っていように、自然と人間をつなぐ森羅万象の象徴です。

この体感ステージでは、ロボットによるコンサートやロボットサッカー対決「KONDO CUP」など、さまざまなデモンストレーションが行なわれる予定です。イベント情報は公式サイトにも掲載されますので、チェックしてみてくださいね。

奏でる演奏の迫力にロボット技術の高さを感じます
ピアノ演奏ロボットFMT-I 九州工業大学(林英治)・アペックス(故・森 一)

ステージのそばには、コミュニケーション・ロボットと触れあえるコーナーもあり、ロボットと実際に会話をすることができます。また、アザラシ型のロボット「PARO(パロ)」は、現在、さまざまな施設でロボット・セラピーに使われているそうです。

黄色いボディが目を引く、コミュニケーションロボット「wakamaru」
三菱重工業株式会社・ダイワラクダ工業株式会社

第2会場は、今ではすっかりおなじみのHondaの2足歩行ロボット「ASIMO(アシモ)」のコーナー。プロトタイプも展示されており、ASIMOに搭載された技術の進化の軌跡をたどることができます。ステージ・ショーでは、ASIMOと暮らす未来の日常生活のシミュレーションが楽しめます。


ASHIMOがわが家にいたら…そんな未来の生活をシュミレーション
Honda ASIMO

展覧会を監修した鈴木氏によれば、「欧米ではロボットに生物的なイメージを求めることはなく、人間とコミュニケーションをとるロボットは日本独自のもの」だそう。日本がロボット先進国となった文化的・歴史的背景を知ると同時に、人間や自然と共存する未来のテクノロジーについて考えるきっかけになる、そんな展覧会です。

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